ドル円予想:上げ渋り/米中合意期待で上昇基調も上値の重さを意識

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。米中貿易交渉で最終合意への期待感から円売りが進みドルを押し上げる見通し。安全通貨としてのドル買いも見込まれます。

ただ、111円以上の水準は売りも観測され、週末の売りなどがドルの上値を押さえるでしょう。

NY市場でドル一時110円81銭

3月28日のドル/円は小幅高。アジア市場では日本株や中国株、時間外取引の米株式先物の軟調地合いを嫌気した円買いが先行します。また、米10年債利回りが低水準で推移しドル売りも進み、ドル/円は110円04銭まで売り込まれる場面もありました。

ただ、日経平均株価が2万1000円台を維持したことで株安を警戒した円買いは弱まり、終盤にかけては底堅く推移しました。

欧米市場では、アメリカの10-12月期国内総生産(GDP)確定値は前期比年率+2.3%となり下方修正されましたが、悪化はすでに織り込まれていたためドル売りは後退。下値の堅さからその後は株高を手がかりにショートカバーが入ります。

米中貿易交渉での合意期待の円売りもドルの支援材料となり、ドル/円は110円81銭まで押し上げられ、最終的に110円66銭で取引を終えました。

夕方にかけての経済指標に注目

3月29日は2018年度の実質最終取引日で、年度末・月末のフローが見込まれます。アジア取引時間帯ではベトナムの1-3月期国内総生産(GDP)やトルコの2月貿易収支など経済指標が材料視されるでしょう。

ベトナムに関しては、米中貿易戦争では技術力の高さが評価され中国からの生産拠点の移転が加速するといった恩恵もあり、高成長を維持できるか関心が集まります。




一方、午後4時のトルコ2月貿易統計の内容も注視されそうです。赤字額が昨年8月以来の水準に膨らんでいるものの、エルドアン政権が31日の統一地方選を控え混乱を避けようとリラ売りの阻止に乗り出しています。

その効果によって貿易収支悪化によるリラ売りは小幅にとどまったとしても、選挙結果を受けた市場の動きが警戒されるでしょう。

それらのほか、ドイツの失業率や小売売上高、イギリスのGDP、アメリカの個人消費支出が手がかりに。このうちドイツの小売売上高は前回下振れが予想され、ユーロ売り/ドル買いに傾く可能性があります。

また、米個人消費支出は連邦準備制度理事会(FRB)目標の前年比+2.0%を下回る見通し。ただ、悪化はほぼ織り込まれ、想定通りならドル売りは限定的とみます。

主な注目材料(日本時間)

06:45 NZ2月建築確認件数
08:00 韓国2月鉱工業生産、小売売上高
08:30 日2月失業率、有効求人倍率、東京3月消費者物価指数
08:50 日2月鉱工業生産、小売売上高
09:01 英3月GfK消費者信頼感指数
11:30 ベトナム1-3月期国内総生産
13:00 タイ2月鉱工業生産
14:00 日2月住宅着工戸数
16:00 独2月輸入価格指数、小売売上高
16:00 ノルウェー2月小売売上高
16:00 トルコ2月貿易収支
17:00 スイス3月KOF先行指数




17:55 独3月失業率
18:00 ノルウェー3月失業率
18:30 英10-12月期企業投資、経常収支、国内総生産
21:00 南ア2月貿易収支
21:30 米1月個人消費支出
21:30 カナダ1月国内総生産
23:00 米3月ミシガン大学消費者信頼感指数、2月新築住宅販売戸数
00:00 コロンビア2月失業率
(日程は変更になることもあります)

111円付近から上値に売りも

本日アジア市場の早朝、ドル/円は110円60銭台で推移。この後は米株高を受けた日本株高で円売りが先行し、110円後半から111円を目指す展開となりそうです。ただ、2月中旬から下旬にかけて110円後半での伸び悩みが続き、この水準での上値の重さが示されています。

また、週足のドル指数でも上値の重さが意識され、本日は111円回復の可能性はありますが、週末要因の売りも見込まれるため同水準での定着は難しいとみます。
(おわり)

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