今日のドル円:上げ渋り/米株反発を好感も、ブレグジットなどに警戒

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。NYダウなど米国株の6日ぶり反発を受け、リスク許容度はいったん緩和する見通し。ただ、ブレグジット合意案の英議会採決やトランプ政権の壁建設費をめぐる予算論議の不透明感で、円買いは残されるでしょう。

欧米市場でドル111円台維持

3月11日のドル/円は変わらず。米国株の続落を背景に日本株が弱含み、円買い先行で午前中に110円80銭台に軟化する場面もありましたが、上海総合指数など中国株が強含み、日本株買い/円売りの基調に。

米長期金利も持ち直し、ドル買い方向に振れ111円台を回復。また、午後から夕方にかけてはポンド/円が強含み、クロス円がドルを111円半ばまで押し上げました。

欧米市場では、注目された1月小売売上高は予想を上回る内容でいったんドルの買戻しが入りました。ただ、最近の大きなドル売り材料となっていた12月分がさらに下方修正されたことで、個人消費の鈍化が景気を押し下げるとの懸念が浮上。

ドル/円は長期金利の低下を手がかりに111円付近まで軟化します。ただ、株価の反発もあってドルは買い戻され、最終的に111円21銭で取引を終えています。

英強硬離脱回避も根強い円買い

3月12日は、イギリスのブレグジット合意案の議会採決が最大の焦点。強硬離脱が否決されればポンド買いが予想されるものの、今月29日の離脱日には間に合わないため延期が最も常識的と思われます。

ただし、離脱取り消しや2度目の国民投票の可能性もあり、積極的なポンド買いは抑制されるでしょう。要人発言などを受け不透明感が増した場合には、円買いで反応するとみます。

一方、今晩発表のアメリカの2月消費者物価指数(CPI)は鈍化した1月から横ばいの見通し。最近の強弱まちまちの経済指標から判断すると、拡大傾向だった景気は徐々に速度を緩めているもよう。ただ、利上げ観測が後退するなか、底堅い内容であればドル売りは限定的となりそうです。

そのほか、スウェーデンのインフレも鈍化傾向が鮮明となり、欧州経済腰折れが波及していることを示すと予想します。

主な注目材料(日本時間)

08:50 日1-3月期大企業製造業業況判断
09:30 豪2月NAB企業信頼感指数、住宅ローン申請件数
10:00 フィリピン貿易収支
12:30 タイ消費者1月信頼感
14:00 シンガポール小売売上高
16:00 デンマーク1月貿易収支
16:00 ルーマニア2月消費者物価指数
16:00 ルーマニア1月貿易収支
17:30 スウェーデン2月消費者物価指数
18:30 英1月国内総生産、貿易収支、サービス業指数、鉱工業生産、製造業生産
21:00 インド2月消費者物価指数、製造業生産高、鉱工業生産
21:00 ブラジル2月消費者物価指数
21:30 米2月消費者物価指数、実質賃金、レッドブック
00:00 米2月クリーブランド消費者物価指数
休場:モーリシャス、ザンビア
(日程は変更になることもあります)

米予算の壁建設費増額に警戒も

本日アジア市場の早朝、ドル/円は111円30銭付近で推移。この後はNY株式市場はダウなど主要3指数の6日ぶり反発を受けた日本株高で、やや円売り方向に振れる見通し。ただ、今晩の英国議会での採決を控え、円売りは限定的となりそうです。

一方、アメリカのトランプ政権は2020会計年度の予算にメキシコ国境の壁建設費を大幅増額して盛り込む方針で、今後議会との対立への警戒が広がりそうです。
(おわり)

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