今日のドル円:下げ渋り/米株安嫌気も、ブレグジット延期に思惑

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。米国株の続落を嫌気した円買いでドルは下押しされる見通し。ただ、イギリスの欧州連合(EU)離脱に関する明日の議会採決で延期に思惑が広がり、円買いを弱める材料になりそうです。

NY市場でドル一時110円70銭台

3月8日のドル/円は3日続落。アジア市場では、この日発表された中国貿易統計で輸出の大幅減を嫌気した円買いが進み、ドルは111円を割り込みました。加えて、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測の一段の後退で米10年債利回りが大きく低下し、ドル売りも進行。国内勢の押し目買いは観測されたものの、下押し圧力の方が強くドルは軟調地合いが続きました。

欧米市場では、米2月雇用統計のうち非農業部門雇用者数が前月比わずか+2.0万人にとどまったことで株価の下落や長期金利の低下につながり、ドルは110円79銭まで売られる場面もありました。その後も株安は継続するものの、長期金利は持ち直しドルは111円台を回復。中国発の世界経済減速を警戒した円買いも観測されましたが、ドルは最終的に111円台に戻して取引を終えました。

トルコGDPや米小売売上高を材料視

米2月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+2.0万人(予想+18.0万人、前回+30.4万人/修正後+31.1万人)が市場の失望を誘いましたが、予想の大幅下振れはこれまでも何度かありました。一方、失業率は3.8%(予想3.9%、前回4.0%)、平均賃金は前年比+3.4%(予想+3.3%、前回+3.2%)といずれも予想より強くU6失業率も持ち直しており、雇用統計を嫌気したドル売りは続かないとみます。

3月11日は、そうしたなか小売売上高が材料視されます。12月は前月比-1.2%と記録的なマイナスを示し、最近の大きなドル売り材料となりました。1月もマイナスと予想されていますが、前回から改善した場合にはドル売りを弱めそうです。

それに先立って発表されるトルコの10-12月期国内総生産(GDP)は2年ぶりのマイナスに転落する見通し。今月末の地方選に先立って経済情勢悪化の影響に思惑が広がりやすく、リラ売りには警戒も必要でしょう。また、アルゼンチンペソが昨年の安値を更新するなど、新興国通貨の不安定な値動きが目立っており、リスク回避の円買いを誘発する場面も想定します。

主な注目材料(日本時間)

06:45 NZ2月電子カード小売り販売数
13:00 マレーシア失業率
15:00 日 工作機械受注 (前年比)
16:00 独1月貿易収支、鉱工業生産
16:00 デンマーク2月消費者物価指数
16:00 ノルウェー2月消費者物価指数、生産者物価指数
16:00 トルコ10-12月期国内総生産、経常収支
17:00 インドネシア1月小売売上高
17:00 チェコ2月消費者物価指数、貿易収支
17:00 ハンガリー1月貿易収支
21:30 米1月小売売上高
23:00 米企業在庫、2月CB雇用情勢インデックス
23:30 ブラジル2月自動生産
休場:キプロス
(日程は変更になることもあります)

株価や長期金利の動向を注視

本日アジア市場の早朝、ドル/円は111円台で推移。この後は米国株の5日続落を背景とした日本株の軟調スタートで円買い先行。長期化する米中貿易交渉にはネガティブな見方もあり、リスク回避の円買いは残りそうです。ただ、ブレグジット延期の観測で円買いが抑えられる可能性はあります。また、ドル指数は弱含んでおらず、ドルは110円台に軟化しても、株価や長期金利の動向次第で買戻しを予想します。

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