今日のドル円:戻りは鈍い/米雇用統計は堅調も、利上げ期待は後退

本日のドル/円は戻りの鈍い展開となりそうです。欧州中銀(ECB)のハト派姿勢でドル選好地合いとなる見通し。また、今晩のアメリカ雇用統計は前回上振れが予想されるものの、当局者は慎重姿勢を堅持しており、ドルの買戻しを抑制するでしょう。

NY市場でドル一時111円48銭

3月7日のドル/円は続落。経済協力開発機構(OECD)の世界経済見通しが下方修正され、ややリスク回避的なムードが広がりました。アジア市場では日経平均株価の弱含みを手がかりに円買い方向に振れます。ただ、引き続き押し目買い需要が強いとみられ、ドルの下げは限定的。また、欧州中銀(ECB)理事会での一段の緩和政策を見込んだユーロ売りを受け、ドルは下支えされました。

欧米市場では、ECB理事会声明やドラギ総裁の発言で動きがみられました。ECBは域内経済の景気後退を受け、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の再開などを決めたほか、今年後半としていた利上げ時期を来年以降に先送り。OECDはユーロ圏経済の先行き不透明感から緩和的な金融政策の必要性を強調していましたが、ECBも成長予測を大幅に引き下げています。

ECBのハト派姿勢でユーロ売り/ドル買いに振れますが、その後は米10年債利回りの大幅低下、株価の大幅安でドルは111円48銭まで下落。押し目買いでサポートされたものの、111円58銭だ取引を終えました。

米雇用統計はU6失業率を注視

3月8日の取引では、米雇用統計が焦点。市場では非農業部門雇用者数が前月比+17.0万人(前回+29.6万人)、失業率は3.9%(前回4.0%)、平均賃金は前年比+3.3%(前回+3.2%)と、失業率は低下、平均賃金は上昇が予想されています。ただ、仮に市場コンセンサスの通りに雇用情勢が改善しても、連邦準備制度理事会(FRB)が即座に引き締めに動くとは考えられず、ドルの買戻しは限定的となりそうです。

雇用統計のなかでも、広義の求職者を含めたU6失業率が1月は8%台と、昨年3月以来の水準に逆戻りしており、ピーク越えは否めません。ブレイナードFRB理事は7日の講演で、米国経済の腰折れで金利見通しの引き下げが必要との見解を示しており、当局者の慎重な発言が目立っています。

主な注目材料(日本時間)

06:45 NZ10-12月期製造業売上高
07:00 ペルー中銀定例会合/政策発表
08:00 韓国1月経常収支
08:30 日10-12月期国内総生産、1月経常収支、平均給与所得
時間未定 中国2月貿易収支
16:00 独1月製造業新規受注
16:00 モーリシャス2月消費者物価指数
17:00 台湾2月貿易収支、消費者物価指数、生産者物価指数
17:00 チェコ2月失業率
17:00 ハンガリー2月消費者物価指数
20:00 チリ2月消費者物価指数
22:15 カナダ2月住宅着工件数
22:30 米2月雇用統計、1月住宅着工件数、建築許可件数
22:30 カナダ10-12月期設備稼働率、2月雇用統計
23:00 メキシコ12月全体設備投資
休場:モンゴル、カザフスタン、ウクライナ、ロシア、パレスチナ、ウガンダ、ザンビア
(日程は変更になることもあります)

米NYダウの4日続落で日本株安

本日アジア市場の早朝、ドル/円は111円50銭台で推移。NYダウの4日続落など米株安で日経平均株価は軟調スタートとなりそうです。株安を受けた円買いで、ドルは111円前半への軟化が見込まれます。ただ、アジア市場では引き続き押し目買いが観測されており、下げは想定内となる見通し。反面、ドル買いも入りづらく、回復の足取りは緩慢にならざるを得ないでしょう。
(おわり)

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