米FRBは年内利下げか、スティーブン・ムーア理事候補とは?

アメリカのトランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)の利下げの必要性に言及しており、無視できない事態になっています。

同大統領は保守系の経済コンサルタント、スティーブン・ムーア氏をFRBの理事に送り込み、金融緩和を実現させたい意向のようです。

このムーア氏とは、一体どのような人物なのでしょうか。




レーガン政権での政策立案が転機

1960年生まれ、イリノイ州の出身。イリノイ大学、ジョージメイソン大学(経済学修士)で学位を取得します。一部で「エコノミスト」とされていますが、博士号は保有せず。

現在は、保守系経済コンサルタントで、2016 年の大統領選でトランプ陣営のシニア・エコノミック・アドバイザーに。その後、アーサー・ラファー氏と経済復活のためのアメリカファースト戦略の全容「トランポノミクス」を上梓しています。

1987年にレーガン政権下での民営化に関する諮問会議のリサーチ責任者を務めたことが大きな転機となり、政府の政策立案に携わるようになりました。

その後、リバタリアンのシンクタンクCATO研究所に10年間在籍し、政策立案のための調査などに従事。上下院合同経済委員会でシニア・エコノミストとして起用され、実現は見送られたものの、フェアタックスに関して提案しています。

その後はシンクタンクを設立し、会長に就任。経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルの編集幹部も歴任しました。その後は、ヘリテージ財団に1983-87年、2014-現在と、通算9年間にわたり所属。

コラムをWSJ、ナショナル・レビュー、ワシントン・タイムズ、ウィークリー・スタンダードに寄稿しています。

「政策通」の正体は

こうした経歴をみると相当な経済政策通の印象を受けますが、実際には「胡散臭い」「インチキ」といった良くない評判も聞きます。特に、2008年7月のある会合で、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げをしていた時、ムーア氏は利上げをするべきと発言。

リーマン・ショックの2カ月前のタイミングでした。最近は、パウエル議長を、デフレにつながる金融政策だと批判し、金融政策を商品価格をリンクさせるべきと主張。

3月22日にFRB理事に指名され、昨年12月にラジオ番組で、FRBボードメンバーはたたき出されるべきと主張などと述べています。理事就任には「猛勉強するが、本当にエキサイティングな機会」と意欲的です。

民主党上院議員は、ムーア氏の税金支払いの滞納などを理由に指名撤回を要求。共和党議員は、ダイバーシティの立場から、ノーベル賞受賞の学者ばかりでなくてもいい、などとしています。

主な注目材料(日本時間)

08:50 日2月経常収支、貿易収支
14:00 日3月景気ウォッチャー調査、3月消費者信頼感
15:00 独2月貿易収支
16:00 チェコ2月建設生産高、 鉱工業生産、貿易収支、3月失業率
16:00 ハンガリー2月貿易収支
16:30 スウェーデン2月産業新規受注




17:00 台湾3月貿易収支
17:30 ユーロ圏4月Sentix投資家信頼感指数
19:00 チリ3月消費者物価指数
21:15 カナダ3月住宅着工件数
21:30 カナダ2月建築許可件数
22:00 イスラエル4月政策金利
23:00 米3月CB雇用情勢インデックス、2月製造業新規受注
休場:タイ
(日程は変更になることもあります)

米3月雇用統計は買い材料も・・・

4月5日に発表された雇用統計は底堅い内容となりました。特に、失業率が半世紀ぶりの低水準を維持。ピークを打ったとみられていましたが、なお低下する可能性もあります。広義の求職者を意味するU6失業率も低水準で、目先の消費について縮小の観測は弱まりつつあります。

週明けの相場はリスク選好の円売りに振れやすいものの、米利下げ観測がドルを下押しすると予想します。
(おわり)

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