ドル底堅い/貿易戦争で米国は強硬姿勢も、株価重視は鮮明

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。米トランプ政権は貿易戦争で強硬姿勢を維持しながらも、制裁の延期といった譲歩も目立ちます。

株安を回避したいとの思惑は明らかで、本日も株高を維持できれば先行き不透明感に伴う円買いは後退するとみます。




NY市場でドル一時109円15銭

5月15日のドル/円は変わらず。注目された中国の鉱工業生産と小売売上高はいずれも弱い内容となり、円買いに。その後、日本株と中国株の上昇や欧米株高観測で円売りに振れ、ドルは109円70銭台に浮揚。

しかし、欧米市場で中国の低調な経済指標を欧州勢が材料視し景気減速懸念の円買いが強まり、ドルは一時109円15銭まで下落。その後は持ち直し、109円59銭で取引を終えました。

ドルが持ち直した理由は、トランプ大統領が自動車関税の導入に関する判断を最大6カ月延期する見通しとなったため。同大統領は、ファーウェイなど中国の機器メーカーを念頭に、国家安全保障でのリスクを理由に通信機器の利用を制限する大統領令に署名し、強硬姿勢を堅持。

その一方で、株価への配慮もにじませています。対中関係の悪化を背景に米国株は売り圧力が強まり、NYダウは15日まで1000ドル超も下げた経緯があります。

米経済指標は上振れも根強い円買い

5月16日は、午後9時半の米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が注目されます。先行指標となる15日のNY連銀製造業景気指数は強い内容となり、フィラデルフィア指数も堅調になる可能性があります。その際には株高に振れ、ドル買いを誘発する見通し。

とはいえ、米中通商協議の不透明感から警戒の円買いは根強く、ドルは110円付近の売りに押される展開となりそうです。

主な注目材料(日本時間)

08:50 日4月国内企業物価指数
10:30 豪4月新規雇用者数、 失業率
10:30 中国4月住宅価格




18:00 ユーロ圏3月貿易収支
21:30 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、4月建築許可件数・住宅着工件数、前週分失業保険継続受給者数・失業保険申請件数
21:30 カナダ3月製造業出荷
(日程は変更になることもあります)

アジアや欧米の株価に注目

本日アジア市場の早朝、ドル/円は109円50銭付近で推移。この後は米株高を背景とした日本株高で円買いは弱まり、ドルは109円半ばを中心とした値動きを予想します。

午前10時半発表の豪雇用統計が低調となればクロス円は弱含むものの、株高を維持できればドル/円への影響は限定的とみます。
(おわり)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする