為替予想 今週は日本「緊急事態」の思惑で円安も

今週のドル・円は底堅い値動きを予想します。新型コロナウイルスのアメリカでの感染拡大で、大幅株安など混乱になれば安全通貨のドル買いに。また、東京での被害が目立つなか、日本の先行きを警戒した円売りのフローも想定されます。

米雇用統計は予想外の悪化

4月3日に発表されたアメリカの3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比-70.1万人。市場はある程度の悪化を見込んでいたものの、予想の-10万人をはるかに凌ぐ内容に、改めて新型ウイルスの影響に懸念を強めました。4月分は一段の下振れが見込まれるため、底打ちを見極めるまでリスク資産は買いづらい見通しです。

トランプ政権は今月中旬までウイルス感染被害はさらに急拡大するとみており、その内容によっては記録的な株安に振れるかもしれません。連邦準備制度理事会(FRB)がドルの枯渇を回避する措置を繰り出すなか、ドル買い需要は根強い見通し。そのため、ドル・円は下げづらい展開を予想します。

東京緊急事態宣言で「日本売り」も

一方、東京でも感染者数の増加が目立っています。今後も加速度的に被害が拡大していけば緊急事態宣言の思惑が広がりそうです。東京都の小池百合子都知事は政府に対し緊急事態の判断を急ぐよう求めたことが材料視されるでしょう。前週と同様、新型コロナの感染状況をみながら株安に振れやすい地合いが見込まれます。

ドル・円に関しては、米国経済の先行きを懸念した「ドル売り」の半面、市場の混迷で「ドル買い」が想定されます。また、日本経済の今後の下振れを警戒したリスク回避の「円買い」に振れるものの、日本売りに近い「円売り」が優勢になっても不自然とは言えません。そうしたフローが混ざり合いドル・円は方向感が出にくいとみます。

中国インフレ改善なら円買い後退か

3月末以降に発表された製造業PMIなど経済指標は想定外の改善を示しています。中国の新型ウイルス感染はピークアウトとの見方もあり、それが経済指標で鮮明になればこれまでのリスク回避的な円買いは巻き戻され、主要通貨を押し上げる展開となりそうです。10日の中国消費者物価指数はその点で大きく注目されるでしょう。

4月6-10日の主なスケジュール

4月 7日 豪準備銀行・定例会合
8日 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
9日 米新規失業保険申請件数
米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)
10日  中国消費者物価指数
米消費者物価指数
(おわり)

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