【CAD】前兆示す値動き

 1月15日のアジア取引時間帯に米ドル・カナダドルが急騰(カナダドルは急落)したので、背景を調べようと外銀の外為ディーラーに電話してみた。「ストップロスを巻き込んだ」との回答は推測通りだったが、「昨年8月の“中国ショック”の時も他の通貨に比べ真っ先に大きく下げた」と話していたのが気にかかった。
 この日の欧米市場は、米国市場の3連休を控えていることから落ち着いた展開になると予想されていた。しかし、実際には原油安や米経済指標の下振れなどを受け米国株は大幅安となり、ドル・円は116円51銭まで下落。昨年8月以来の安値水準となった。このディーラーが指摘していたように、“中国ショック”の時と同様、カナダドルの急落はその後の混乱の「前兆」になったと言えるだろう。
 カナダと米国は経済的に密接な関係を維持しており、両国の景気動向はほぼ連動している。このため、米ドル・カナダドルの為替レートは一方向に傾くケースは少ない。最近5年間の変動率をみても、ドル・円の6割と比べ米ドル・カナダドルは2割程度にとどまっている。
 原油安や中国経済の不透明感を背景とした年初からの金融市場の混乱は、なお続くだろう。その分値動きも大きくなる。下落が続くと思えば上昇に転じたり、買われないと予想したのに大きく買われたり、値動きの先読みは難しい。ただ、米ドル・カナダドルのように通常なら急激に変動しない通貨ペアの「異常」な値動きは、目先の相場展開の予兆として参考になるかもしれない。

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