【JPY】日銀緩和見送りなら115円台まで上昇か

 今週のドル・円は、週末にかけて日銀による追加金融緩和の思惑が交錯しやすいだろう。底堅い値動きが続いた後、市場コンセンサスである年4回の米利上げペースに懐疑的な見方から、ややドル安・円買い方向に振れた後に日銀の対応を待つ、という展開を予想する。
 25-29日の外為市場は、26、27日に連邦公開市場委員会(FOMC)、28、29日に日銀金融政策決定会合と続く。米連邦準備制度理事会(FRB)は昨年12月15、16日に2006年6月以来、9年半ぶりの利上げに踏み切り、今年は年4回の利上げが予想されている。しかし、この1カ月あまりの間、中国経済の先行き不透明感や原油安を背景に、金融市場の混乱が続いている。
 欧州中銀(ECB)は、昨年12月3日の理事会で一段の量的緩和には消極的な姿勢を示したものの、年初からの市場の混乱を受け、下振れリスクが再び高まったとの認識から1月21日の理事会では逆に積極的な見解に傾いている。FRBも、ECBと同様の認識から引き締め姿勢を維持しない方向になるのではないか。
 そうなると、ドル安・円高に振れやすくなるため、日銀の追加緩和への期待が一層高まるだろう。筆者は、通貨の価値は政治力によっても決まる、と考えている。政治はいくつかある相場変動要因の1つにすぎない。しかし、1990年代のドル・円の値動きが象徴的だったように、中長期的なトレンドは、貿易収支などの経済要因よりも国家間の力関係から形成されるとみている。
 足元では米国、日本、ともにドル高・円安トレンドで思惑が一致しているものの、FRBが利上げ方向を打ち出してドル高に誘導するのが難しい分、日銀が追加緩和の実施により円安方向に導く圧力が強まっていると考える。ある外為関係者は、「緩和の実施は遅くなるほどサプライズ効果が薄れるので、1月の実施が好ましい」と話している。

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