【GBP】年前半弱含みか

 日銀によるマイナス金利導入を背景に、主要通貨は対円で目先底堅い展開となるだろう。しかし、英中銀(BOE)は早期の利上げに慎重姿勢を示しており、2016年中に実施するかどうかは微妙で、2月4日発表の「インフレ・レポート」の内容次第ではポンド・円は年前半に弱含む可能性がある。
 2月1-5日の週の焦点は5日の米雇用統計だが、ここでは、BOEが2月4日に開催する金融政策委員会(MPC)を注視したい。1月21日に欧州中銀は一段の量的緩和に前向きなスタンスを示したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が同26-27日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)も今後の利上げ方向にそれほど強気ではなかった。また、日銀は史上初のマイナス金利の導入を決めるなど、主要国の中央銀行は「ハト派」的な見解に傾きつつある。
 英国の経済指標は、2月1日に12月・消費者信用残高、1月・製造業購買担当者景況感指数(PMI)、2日に1月・建設業PMI、3日には12月・サービス業PMIの発表が続く。また、4日のMPCでは、政策金利(0.50%)と資産買取プログラム規模(3750億ポンド)の据え置きが予想される。
 同時に発表されるMPCの議事録で、昨年夏以降、唯一利上げを主張している「タカ派」のマカファーティ氏が依然として強気な見方を維持しているかが注目される。1-3日に発表予定の経済指標の下振れが予想されているように、4半期ごとのインフレ・レポートは、国内経済の減速を反映し、成長見通しや物価見通しを下方修正しないとも限らない。
 ポンドの値動きと相関性の高い原油価格については、サウジアラビアやロシアなどの産油国は最近、協調減産に前向きな姿勢を示しているものの、実現するかどうかは不透明だ。また、英国の欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票が年後半に実施されるとの観測から、英国の利上げ時期を年央とする市場コンセンサスは修正が必要になるかもしれない。このように、ポンドは売り材料の方が目立つ。
 仮にBOEが2016年中の利上げスタンスを後退させる見解を示した場合、FRBの利上げペースにも影響を与える可能性はあろう。

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