【XPF】「楽園」通貨は将来も安定的推移?

 知人が南洋諸島に出張すると聞き、寒い季節のせいか真夏の「楽園」もいいな、と感じた。年齢が微妙に影響しているのかもしれない。
 ニューカレドニアを舞台とした「天国に一番近い島」という映画があった。1980年代は日本がこれからバブルを迎えるという楽観的な時代で、「サーファー文化」真っ盛りの頃でもあった。だからこそ、筆者は南国リゾートには興味を持てず、海外旅行先に欧州の都市ばかりを選んできた。ただ、調べてみると、ニューカレドニアは結構興味深い歴史がある。
 ニッケル産業が盛んなことで知られるニューカレドニアは「天国に――」で描かれているほどお気楽な国ではないようだ。1990年代に先住民族の自治権拡大を求める独立運動が激化し、内戦に発展。この結果、1998年に交わされたヌーメア協定では、ニューカレドニアのアイデンティティを維持することが約束された。将来的にフランスは外交、国防、司法権、通貨発行以外の権限をニューカレドニア特別共同体に移譲することが決まった。2018年までに独立の是非を問う住民投票を行う予定だ。現在は政治・経済上の過渡期を迎えていると言える。
 ニューカレドニアやタヒチなどフランス領南洋諸島ではパシフィック・フランが流通している。本国フランスが1999年にユーロを導入したのに伴い、1ユーロ=119.33パシフィック・フランで固定された。当面はフランス領南洋諸島の通貨がユーロに切り替えられることはないようだが、ニューカレドニアは、今後の政治情勢によっては通貨の安定推移が崩れる可能性もあるだろう。
 南洋諸島が政治的にどう変革するのか、それに伴いパシフィック・フランはどういう値動きになるのか、注目したい。

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