【USD】当面の下値メドは105円台

 4月14-15日(日本時間15-16日)に米ワシントンで開かれた20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)では、前回同様、競争的な切り下げを回避する考えでほぼ一致した。また、同17日にドーハで開催された主要産油国会合は、イラン抜きで増産凍結に向け最終合意される見通し。今週末に集中した注目イベントを終え、18日以降のドル・円は弱含む展開となりそうだ。
 G20では、日本側は過度な円高に対して為替介入や日銀による追加金融緩和も辞さない構えだった。だが、米国側は足元の円高について無秩序な動きではないとの見解を示している。これについて複数のメディアは、米国が通貨切り下げに関して日本にクギを刺したと指摘。こうした報道が意識されるなら18日以降の外為市場ではドル安・円高に振れやすいだろう。
また、米国サイドから日本は増税に慎重であるべきとの認識が示され、来年4月に予定される消費税10%への引き上げが延期される公算も出てきた。この点が材料視されるなら日本株買い・円売り要因となるため、ドル安・円高を弱める可能性はあろう。
 一方、主要産油国会合では、毎月の原油生産量が今年1月の水準を超えないことで最終合意する方向。ただ、イランは石油輸出国機構(OPEC)代表を派遣したものの、合意文書には署名しない方針という。このため、原油の需給引き締め効果が期待できないとの見方から、リスク回避的な動きが広がる展開も想定しておきたい。
 ドル・円は前週、麻生太郎財務相ら閣僚による円高けん制発言を受けいったん110円近くまで値を戻したが、明日以降はG20や産油国会合の結果を受け再び円買いが強まるかもしれない。下値メドは4月7日と11日に付けた107円60-70銭付近で、この水準を下抜けると105円台まで一気に円高が進むとの見方は多い。
 105円台は心理的節目のほか、4月4日発表の日銀短観で示された日本のメーカーの想定レート117円半ばから10%円高の水準としても意識されており、当面の下値メドとなっている。

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