【GBP】国民投票後のメドは上値200円・下値120円か

6月23日に実施される英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票を控え、ポンドの値動きが荒くなってきた。5月までの世論調査では残留支持が離脱支持を上回っていたことでポンド買いに安心感があったが、6月になって離脱支持が残留支持を上回る結果が目立つようになり、リスク回避的なポンド売り・円買いは強まっている。
1980年以降のチャートを見ると、ポンド・円は長期的に150円付近が下値支持線、200円付近が上値抵抗線とみることができる。2000年は200円付近でもみあった後に跳ね返され、2007年にかけて240円まで上昇。逆に1993-96年と2008-2009年は150円付近でしばらく推移した後、1995年と2008年にそれぞれ120円付近まで値を切り下げた。2016年現在は150円前後で推移しており、ちょうど長期トレンドの分岐点で国民投票を迎えることになるだろう。
一方、上昇局面では200円付近がポイントとなる。2015年は6-9月にこの水準に接近しながら金融市場の混乱で跳ね返された。EU残留が決定した場合には当面の上値メドとなりそうだ。逆に、1996-99年と2002-06年はこのレベルでもみあった後、98年と2007年にブレークしてそれぞれ240円付近まで値を切り上げた。
つまり、ポンド・円はEU離脱の場合は150円を割り込み、キャメロン政権が対応策を打ち出せず、また政局に陥った場合には数カ月かけて120円付近まで値を切り下げるだろう。逆に、EU残留なら当面のリスク要因が解消し、反動も加わってポンド買いは強まり、200円に接近するとみられる。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げにもたつくなか、英国で再び利上げ論議が活発になればポンドは世界中からマネーを集める可能性があるため、240円を目指す展開となるかもしれない。
ポンドの値動きは相関性の高い北海ブレント原油の価格も変動要因となる。6月2日に開かれた石油輸出国機構(OPEC)総会では主要産油国が増産凍結で合意できなかったため世界的な供給過剰を解消できず、目先は反落する可能性がある。このため、英国のEU離脱でポンド売りの局面となれば原油価格はアクセルの役目を果たし、EU残留でポンド買いの際にはブレーキになるだろう。

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