【JPY】円高の嵐はひとまず収束か

 米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合という重要イベントが通過し、ドル・円が100円を割り込むような円高の地合いは、ひとまず収束したかもしれない。8月はオーストラリアや英国、ニュージーランドなど主要国で利下げが相次ぐとみられ、利上げ方針継続の連邦準備制度理事会(FRB)との金融政策の方向性の違いがあらためてクローズアップされるためだ。目先はドルに買いが入りやすい展開を想定したい。
 7月29日に発表された米国の4-6月期国内総生産(GDP)は前期比年率+1.2%と、1-3月期の+1.1%を上回ったものの、予想の+2.6%を下回った。予想下振れという点ではネガティブな材料だが、年内いっぱいは個人消費の堅調で成長は続く見通しだ。この日は、日銀の金融政策決定会合におけるETFの買入枠拡大を柱とした緩和策に対する「失望」と米GDPがドル売り材料となり、ドル・円は一時102円04銭まで値を下げた。ただ、日銀の追加緩和は、金融機関の業績に影響を与えるマイナス金利の拡大よりは「マシ」と評価される可能性があるだろう。
 また、日銀や欧州中銀(ECB)が緩和方針を継続しているのに加え、8月はオーストラリア準備銀(2日)、英中銀(4日)、ニュージーランド準備銀(11日)がそれぞれ利下げに踏み切る見通し。主要国のなかでは唯一利上げ方針の継続のFRBは12月の引き締めを模索しているとみられる。足元の米経済指標が成長を示すなか4-6月期GDPは弱含んだが、来週発表の7月雇用統計が堅調なら早期利上げに期待が高まるだろう。雇用統計が想定を下回った場合でも引き締め方針に変わりはなく、ドルの優位性が続きそうだ。米大統領選に向け、ドルは極端な上昇はしないが底堅い値動きが続くとみる。

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