【RUB】ルーブル安招くプーチン長期政権

9月18日に行われたロシア下院議会選挙(450議席、任期5年)は、プーチン大統領を支える与党「統一ロシア」が改選前238議席から史上最多となる343議席に勢力を拡大。2014年にクリミア半島を一方的に編入し、西側諸国からの経済制裁が続くなかでの厳しい選挙戦だったはずですが、プーチン大統領の高支持率を反映して、与党の圧勝という結果に終わりました。これにより、同大統領の政権基盤は揺るぎないものになり、2018年の大統領選に再選を目指して出馬するとのシナリオが現実になりそうです。

プーチン大統領が2018年に再選を果たした場合、任期は6年なので2024年までの計12年間、エリツィン後の2000年から2008年までの8年間を含めると実に計20年間も務めることになります。1922年から1953年までソ連共産党書記長として君臨したスターリンには及ばないものの、1964年から1982年までのブレジネフの任期を上回るのは確実です。

長期政権になると有権者の政治的関心が薄れ、与党への監視が緩むため、かえって政権が長期化する負の連鎖に陥ります。9月18日の下院議会選の投票率は、前回2011年の60%から大幅低下の48%となりました。ロシアの有権者は1億人あまりですから、選挙を棄権した人が約1300万人も増加した計算になります。与党を積極的に支持した結果でないことは明らかです。経済立て直しやクリミア編入といった外交の実績が評価されているようですが、足元の景気低迷をみるとプーチン大統領の支持率が80%とはあまりに不自然です。

それでも、2018年の大統領選までは高支持率を維持するため、今後も様々な演出がみられるでしょう。こうした「やらせ」的な政権運営のなかで、投資家は経済指標や金融市場はもちろん、政局にはより一層目を光らせなければなりません。為政者に抑圧された社会情勢で閉塞感が強まれば、クーデターのような暴力活動による政変に発展することはトルコから学んだはずです。プーチン大統領が権力を強めようとするほど、ルーブル安に振れやすくなるでしょう。

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