【USD】月に1度はドル100円祭

 ドル・円は、6月23日の欧州連合(EU)離脱を決めた英国民投票を受け2013年11月以来、2年7カ月ぶりに心理的節目の100円を割り込みましたが、それ以降は毎月1回、100円割れの場面が訪れています。
 6月は、英国民投票の結果がネガティブ・サプライズとなり、同24日のアジア市場で106円後半から一気に99円02銭まで下落。この時は、英中銀をはじめ各国中銀による政策対応で過度なリスク回避の動きを押し戻しました。ただ、その後も市場心理は改善せず、7月8日の米国市場では6月米雇用統計後、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げに悲観的な見方が広がり99円99銭まで値を下げました。その後、7月10日に行われた参院選で与党が圧勝し、大規模な政府経済対策で円を押し下げ、ドルの下方圧力を弱めました。
 さらに、7月29日に発表された4-6月米国内総生産(GDP)が低調だったことで米利上げ期待が低下。8月5日の7月米雇用統計は堅調だったものの、その後のインフレ関連指標に強さが続かず引き締め観測は後退。8月16日の海外市場で99円54銭まで下落しました。9月はそれに次ぐ「100円祭」となります。FRBは9月20-21日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り利上げを見送ったものの、来年の金利見通しを下方修正したことで引き締めペース鈍化に思惑が広がり、9月22日のアジア市場で100円10銭まで下落しました。
 6-8月の「100円祭」を振り返ってみると、いずれも99円台はワンタッチで100円台を回復しています。「ピンポン・ダッシュ」のような値動きと言えるでしょう。しかし、今回は来年の引き締めペースという基本問題がテーマとなっており、ドル売り基調は長期化が予想されます。また、米大統領選候補者テレビ討論会(9月26日、10月9日、10月19日)や産油国による生産調整の協議(9月25-27日)、20カ国財務相・中央銀行総裁会議(10月6日)など重量級のイベントが続きます。9月末までの残り1週間、足元のようなポジション調整のドル買戻しは続くでしょうか。

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