【USD】2018年はさえないドルに

2018年のドル・円は、アメリカのトランプ大統領の政策運営に焦点を合わせるとさえない展開となりそうです。来年11月の中間選挙では共和党が上院で過半数を割り込む事態が予想され、インフラ整備などの重要政策法案の成立が厳しくなるためです。

2年目のトランプ政権、インフラ着手も不人気

現在上下両院で協議されている税制改革法案は、修正項目の調整は難航しているもようですが、年内成立が見込まれています。法人減税により企業収益が改善し株高・ドル高に波及すると市場ではみられています。トランプ大統領の公約でもあるため、税制改正が実現すれば今後の政策運営が進展するとの期待もあるようです。ただ、直近の世論調査では減税はそれほど評価されておらず、政権支持率のアップにはつながっていません。
2年目に入るトランプ政権は、本丸であるインフラ整備に踏み切る方針のようです。詳細の計画は来年1月30日に予定される一般教書演説前に発表される見通しで、昨年の大統領選の公約では1兆ドル規模にのぼるとみられていました。ただ、税制改革同様、財政赤字を拡大させることになるため多くの賛成を得難く、規模を縮小する必要がありそうです。そうなれば関連株は失望で売られ、ドル売りを誘発するかもしれません。

中間選の上院共和党、改選8議席を守り切れず

来年11月6日投開票の中間選挙は下院435、上院34の議席が争われます。下院の現在の議席数は共和党239、民主党193、独立系3という内訳です。民主党は過半数獲得のために25議席を上積みする必要がありますが、その程度の議席の増減なら過去にも例はあります。クリントンとオバマの1期目は圧勝の後の揺り戻しで中間選挙は大敗。もっとも、トランプはもともと不人気のため議席減は限定的とみられます。
注目は上院です。定数100議席は2年ごとに3分の1ずつ改選され、2018年は補選1議席を加えた34議席の共和党8、民主党24、独立系2が対象となります。12月12日のアラバマ州での補選で民主党候補が勝利したことで、共和党は中間選挙で2議席失うと過半数を割り込むため今後の法案成立が厳しくなります。8議席維持ならハードルは決して高くありませんが、低支持率の政権を考えれば少数議席でも守り切るのは難しいでしょう。

景気押し上げ限定的も、トランプ政権は存続

雇用の増大などを目指すトランプ政権はインフラ整備に着手するものの、規模の縮小を余儀なくされ、それでも法案成立が困難となるため政治情勢を嫌気したドル売りが進むかもしれません。ただ、最近のアメリカのメディアをみると、トランプ大統領が炭酸飲料やハンバーガーを摂りすぎるといった内容の記事が目立ち、弾劾裁判は遠のいた印象を受けます。2018年は低位安定のトランプ政権に連動し、ドルはさえない値動きとなりそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする