【USD】トランプ相場「第2幕」

アメリカのトランプ政権による輸入制限で、足元の米国株は不安定な値動きとなっています。ただ、通貨安で国内産業をテコ入れし、それによって株価の底堅い値動きが定着すれば、トランプ相場の新しいステージと言えるのではないでしょうか。

輸入制限品目の対象拡大?米中間選挙が影響か

トランプ大統領は1月の一部家電やソーラーパネルに続き、鉄鋼、アルミの輸入製品に関税をかける輸入制限(セーフガード)に踏み切る方針です。2年目に入っても低支持率から抜け出せないトランプ政権にとって中間選挙は鬼門で、それを乗り越えなければ再選はほぼ不可能となるでしょう。「アメリカ・ファースト」を掲げて戦った大統領選の公約を果たすためにも、国内産業のテコ入れが必要です。
11月の中間選挙に向け、3月6日のテキサスを皮切りに全米各州で予備選がスタートし、アメリカは選挙モードに突入します。中間選挙は下院が全435議席、上院は前100議席の3分の1にあたる34議席が争われ、共和党からみれば下院で25議席、上院で8議席を失えば与党から転落することになります。低支持率にあえぐトランプ政権は現時点では両院で大幅な議席減が見込まれ、相当に厳しい選挙戦になるでしょう。

輸入制限で米株は上昇、一足遅れの通貨安競争

トランプ政権のセーフガード発動は、主に中国を標的しているとみられます。そうなると中国メーカーの業績悪化が懸念されるため中国株が弱含みます。ヨーロッパも同様に株安に振れるはずです。3月2日の取引は実際にそうなり、世界的な株安となりました。当事国のアメリカも、輸入関税による国内での価格上昇が物価を押し上げ、経済の腰折れにつながるといった懸念が強まっています。
しかし、3月2日のアメリカの株価をみると、NYダウは前日比-0.3%の続落でしたが、ナスダックは+1.1%、S&Pは+0.5%と反発しています。報道では、値上がりした銘柄の方が多かったようです。為替に関しては、トランプ政策を推進するうえでドル安にしないと整合性がとれなくなります。アメリカは今になって通貨安競争に参入してきたもようで、目先「株高・ドル安」がトランプ相場「第2幕」の動きとなるでしょう。

予備選はこれからが本番、ドル100円割れも視野に

アメリカ中間選挙に向けた予備選はこれからが本番です。トランプ氏が「アメリカ・ファースト」で愛国心をあおり、その意を受けた人物が共和党候補となってそのまま中間選挙に当選、というのが自身の描くシナリオではないでしょうか。今後も輸入製品の関税対象を徐々に拡大することで、ドルはさらに値を下げる展開が見込まれます。年初からの下落ペースを考えれば、ドル100円割れは非現実的ではありません。

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