【USD】テクニカル:105円台で下げ一服か

3月初旬のドル・円は、テクニカル上では下げ止まるシグナルがみられます。相場はやや荒れぎみで先行きは読みにくいなか、ドルの先安観は変わらないものの、3月5日以降はドル売りが一服する可能性もあります。

昨年最安値の下抜けに打撃、先安観は継続

ドル・円の2018年の寄り付きはいくらだったか、覚えているでしょうか。112円59銭でした。それから2カ月あまりで7円(6%超)も弱含んでいます。下落ペースとしてはかなり早い方です。1月にアメリカのトランプ政権が輸入制限を発動したことで、保護主義的な貿易スタンスが嫌気されます。また、ムニューシン財務長官のドル安容認発言もあり、ドル売り・円買い基調が鮮明になりました。
1月30-31日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)でハト派寄りの姿勢が示されなかったため、ドルは2月以降に下げ渋るとみていました。ところが、アメリカの長期金利の急激な変動が警戒され、株安・円買いを招きます。そして、なんといっても昨年の最安値107円32銭を割り込んだことがドル安・円高を決定づけたといえるでしょう。それからほどなくして、ドルは105円55銭まで値を切り下げました。

今年最安値を更新も、15分足では三尊を形成

2月21日に公表されたFOMC議事要旨が想定よりもタカ派寄りだったため、2月下旬から3月にかけてドル売りは多少和らぎました。それでも108円台に持ち直すような勢いは感じられず、市場サイドから「ドル買いムードではない」との声が聞かれた通り、逆に上値の重さが嫌気されドル売りが再開します。下値メドとして意識されていた2月16日の105円55銭を、3月2日の海外市場で下抜けました。
目先の値動きはどうでしょうか。日足でみると、サポート・ラインの106円を下抜けており、ドルの下落トレンドに変わりはありません。トレンド系のチャートでもそのようなサインがみられます。一方、15分足だと、2日最安値の105円25銭は三尊の大底にもみえ、短期的に下げ止まるかもしれません。心理的節目の105円に近いせいもあり、本邦勢の買戻しが見込まれます。
また、イタリア総選挙や欧州中銀(ECB)理事会などヨーロッパ発のリスク要因もあり、ユーロ売りに振れやすいことも、ドル売りを弱める要因となるでしょう。加えて、9日発表のアメリカの2月雇用統計に思惑が広がり、ドル売りは慎重になる見通しです。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが織り込まれているため新たなドル買いは進めづらいものの、少なくとも極端なドルの下げは回避されそうです。

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