【USD】恐怖指数は上昇一服でも・・・

ドル・円の上値の重い値動きが顕著になっています。チャイナ・ショック以来の急上昇となった恐怖指数(VIX指数)は落ち着きを取り戻したものの、トランプ大統領の予測不能の言動がドル買いをちゅうちょさせている、というのが実態のようです。

米雇用統計はまちまち、インフレ期待は低下?

今月9日に発表された米2月雇用統計のうち、非農業部門雇用者数が前月比+31.3万人(予想+20.5万人、前回+20.0万人/修正後+23.9万人)、失業率は4.1%(予想4.0%、前回4.1%)、平均時給は前月比+0.1%(予想+0.2%、前回+0.3%)という内容でした。このうち、平均時給が低調だったことからインフレ期待が低下し、その後ドルの売られやすい地合いが鮮明になりました。

同じ日のNY市場ではダウが400ドル高となったものの、ドル・円は107円を割り込んで取引を終えています。インフレが注目されるなか、13日の2月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.2%(予想+2.2%、前回+2.1%)、コア指数は同+1.8%(予想+1.8%、前回+1.8%)とほぼ予想通り。少なくとも売り材料ではなかったものの、CPI発表後にアメリカの長期金利の低下を受けドルは値を下げました。

保護貿易が主要テーマ、3月利上げ後も上値は重い

トランプ大統領は最近、鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限を決め、他国から輸入する場合には高関税を課す措置に踏み切りました。カナダやメキシコ、オーストラリアへの高関税は例外とする一方、中国や日本、韓国などに対しては、強硬姿勢を崩していません。11月に行われるアメリカの中間選挙に向け制限品目はさらに拡大するとみられ、「次」のアクションに関係国は戦々恐々としています。

このように、アメリカの保護貿易政策が当面の市場のテーマとなっているため、ドルは買いづらい地合いです。また、連邦準備制度理事会(FRB)の3月利上げはすでに織り込み済みで、新規のドル買いも入りにくい状況になっています。3月13日までの取引をみると、「105円台は買い、107円台は売り」。つまり、下値は堅いものの、上値は重い、106円台が居心地のいい水準といえそうです。

「次」は米朝首脳会談?予測不能でドル買い慎重

テクニカルで上昇のサインは示されておらず、引き続き106円台を中心とした値動きが続くとみています。足元では107円付近、107円20銭付近に売り圧力が観測され、明確に上抜けられないようにみえます。米朝首脳会談の続報や森友文書改ざん問題の進展など、刺激的な材料が出てこないと、年度末まで動意の薄い展開が続きそうです。

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