【JPY】日本は円高容認か

アメリカのトランプ政権が、中国や日本をターゲットとした輸入制限措置に踏み切りました。中国は即座に国益を守ると反論したのに対し、日本政府は今のところ静観しています。株安・円高に振れているのに何も主張できないのは、現状を容認しているようなものです。

「あっさり」下割れの行先は?

2018年に入ってからのドル・円は、下値メドとみられていた水準を「あっさり」と割り込んでしまうケースが目立ちます。例えば、2月13日に昨年の安値107円32銭を短期間で下抜け、弾みがついて一段安に振れました。直近では、下げ止まる水準とみられていた心理的節目の105円を、やはりちゅうちょなくブレーク。それほど激しい攻防もなく節目を下抜ける値動きから、目先も下落トレンドと予想できます。
チャートをみても、次の下値メドは3月23日安値の104円64銭ぐらいしか見当たらず、その後は心理的節目の104円50銭や104円00銭となっています。さらに下値のポイントを探すと、2016年11月9日安値の101円21銭が挙げられます。アメリカ大統領選の投票結果を受けたトランプ政権発足を嫌気した水準です。今後はそのレベルを目指す展開となり、さらにそれさえカンタンに割り込んでしまうかもしれません。

公文書改ざんでも高支持率で政権存続

年明け以降のドル安をサポートしているのは、日銀による「出口戦略」の曲解と日本の政治情勢の不透明感を受けた円買いです。さらに、トランプ政権の仁義なき保護主義貿易で、日本が中国とともに制限措置の対象にされてしまったため、株安・円高に振れざるをえません。安倍政権の「ゴルフ外交」など、トランプ政権追随の接し方が、かえって足元を見られるような結果を招いたのは間違いないでしょう。
問題は、その後の政府の対応です。他の国の閣僚はいち早く反論なり、報復なり、対抗措置の構えを見せるのに、日本はやられっ放しです。対米従属外交が仇となり、そうした姿勢を打ち出すことができなくなってしまったのでしょうか。財務省の公文書改ざん問題でそれどころではないのかもしれませんが、押し黙った政府の対応はアメリカの国益最優先の通商政策、つまりは株安・円高を容認したことになります。

ドル100円割れでも対米従属路線か

ドル・円はこのままいけば、2016円以来の100円割れが現実の問題として待ち構えています。現在のようにアメリカに対する丸腰の姿勢では、100円割れに接近した時に当局者が口先で円高をけん制しても、効力を発揮できないのではないでしょうか。

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