ドル伸び悩み、警戒で買い手控えも

本日のドル/円は伸び悩む展開となりそうです。ドル以外の主要通貨は買いづらい状況に変わりはないとみられます。ただ、アメリカのイラン再制裁を受けた中東情勢への影響や英中銀の政策発表などを見極めたいムードが広がり、レンジ取引を予想します。

ドル選好地合い継続、109円付近中心

前日の取引は、景気拡大や金融正常化を背景としたドル買いと、イラン核合意からのアメリカの離脱を受けた警戒のドル売りが交錯したようです。前者は、ユーロやポンド、豪ドル、NZドルに対する値動きから明らかです。後者に関しては、円やスイスフランに対しもみあった相場から読み取れます。本日もドル買いと円買いが見込まれ、ドル・円はレンジ内で方向感の乏しい展開となりそうです。
今晩は米4月生産者物価指数が注目されます。市場コンセンサスは前回からやや下振れですが、明日の同消費者物価指数は前回を上回り、連邦準備制度理事会(FRB)の目標値をクリアする見通しで、ドル売りは慎重になるでしょう。また、ユーロ・ドルは昨年12月以来の安値圏に下落しているほか、ポンド・ドルは節目の1.35ドルが支持線と意識されており、一段の売りは手控えられるとみています。

中東情勢・英中銀・北朝鮮問題を注視

さらに動きづらくさせるのは、国際情勢です。アメリカのトランプ大統領は本日未明、イラン核合意からの離脱を正式に発表しました。トランプ政権はオバマ前政権の足跡を覆すことに余念がなく、イラン核合意からの離脱と再制裁は予想通りだったと言えるでしょう。とはいえ、イランが経済制裁解除を前提に欧米との和平を進めてきた経緯を考えれば、シーア派のつながりだけにとどまらない影響がありそうです。
イラン産原油の輸入国である中国はどうでしょうか。イランとは核開発で技術的な協力関係にある北朝鮮は来月にもアメリカとの首脳会談が予定され、アメリカには北朝鮮の後ろ盾である中国の協力が不可欠です。トランプ大統領は習近平国家主席に親近感を持っているようですが、両国は貿易問題で対立しています。外交、防衛、そして経済の問題で中国がアメリカにどのように対峙するのか、注目されます。
■主な注目材料
08:00 英4月BRC小売売上高
09:00 日3月毎月勤労統計
09:30 豪5月消費者信頼感
10:00 フィリピン3月貿易収支
15:00 デンマーク3月貿易収支、4月消費者物価指数
16:00 チェコ3月貿易収支
16:00 ハンガリー4月消費者物価指数
16:30 スウェーデン4月消費者物価指数
18:30 南ア4月企業マインド
20:00 米MBA住宅ローン申請件数
21:30 米4月生産者物価指数
    カナダ3月建築許可件数
22:00 メキシコ4月消費者物価指数
休場:ボスニア・ヘルツェゴビナ、ロシア、カザフスタン、ウクライナ、スウェーデン

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