ドル上げ渋り、クロス円に警戒も

本日のドル/円は上げ渋る値動きを予想します。アメリカのインフレ回復が確認されれば110円台に水準を切り上げるでしょう。ただ、長期金利の上昇を背景にドル全面高となれば新興国通貨が弱含み、結果としてドルの上値を押さえる要因となりそうです。

英利上げ見送りも、ポンド売りは限定的か

前日の取引では、リクルートの米社株取得の発表を受け思惑的な円売りが優勢となったほか、米10年債利回りが節目の3%を上抜けるなど長期金利の上昇がドル買いを誘発し、ドルは一時109円83銭まで強含みました。また、ユーロ・ドルが終日1.19ドルを下回り、ドル選好地合いを鮮明にさせました。引き続き連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化を背景に、ドルの買われやすい地合いが続きました。
本日は英中銀金融政策委員会(MPC)と米4月消費者物価指数(CPI)が注目されます。英中銀(BOE)は回復の遅れを理由に金融引き締めを見送る公算。また、米CPIはFRBの目標である前年比+2%を上回る見通しです。普通に考えればポンド売り・ドル買いですが、足元の下落局面でもポンドは1.35ドル付近で下げ渋っています。これまで調整が進んだとの見方から、MPC後はポンドがやや値を戻す可能性もありそうです。

ドル110円再トライ、新興国通貨を注視

ドル/円に関しては、今月2日の連邦公開市場委員会(FOMC)後に110円03銭まで上昇したものの、節目付近の売りに押し下げられ、110円台は短期にとどまりました。この時と同様、今回も節目付近は売り圧力がかなり強いようです。米CPIが堅調となる一方、長期金利の上昇は景気の腰折れ要因になるとのネガティブな観測で株安に振れれば、ドル買いは弱まるかもしれません。
一方、足元の長期金利の上昇を手がかりとしたドル買いは、ユーロやポンド、豪ドル、NZドルといったメジャー通貨だけでなく、トルコリラや南アランドなど新興国通貨を確実に押し下げてきました。自国通貨安によって脆弱な新興国の経済に懸念が強まれば、クロス円が下落する展開も想定されます。本日の取引では、日本株高などを背景とした円売りでドルは110円台を回復するかもしれませんが、定着には自信を持てません。
■主な注目材料
06:00 NZ準備銀定例会合/政策発表
08:50 日3月経常収支
10:30 中国4月消費者物価指数、同生産者物価指数
11:00 フィリピン1-3月期国内総生産
13:00 マレーシア3月失業率、同鉱工業生産
14:00 日4月景気ウォッチャー調査
15:00 エジプト4月消費者物価指数
15:00 ルーマニア3月貿易収支
16:00 チェコ4月失業率 、同消費者物価指数
ハンガリー3月貿易収支
17:00 ユーロ圏3月貿易収支、同生産者物価指数
17:30 英3月貿易収支、同製造業生産、同鉱工業生産、同建設生産高
18:30 南ア3月鉱業製造、同金生産
20:00 英中銀金融政策委員会(MPC)/政策発表、インフレ報告書、議事要旨
20:00 南ア3月製造業生産
21:00 ブラジル4月消費者物価指数
21:30 米4月消費者物価指数、失業保険申請件数
カナダ3月新築住宅価格指数
21:40 エジプト4月消費者物価指数
05:00 ペルー中銀定例会合/政策発表、3月貿易収支
休場、インドネシア、ボツワナ、コートジボアール、オーストリア、スイス、エストニア、デンマーク、フィンランド、ラトビア、スウェーデン、ノルウェー、リトアニア、アイスランド

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