ドル底堅い、消去法的な買い中心

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。アメリカのインフレ指標は予想を下回ったものの、金融正常化方針を背景としたドル買い基調は継続。また、米朝首脳会談の日程が決まり、北朝鮮の非核化への期待感から円売りも見込まれます。

主要中銀の引き締めは不透明に

5月10日の取引は、注目されていた英中銀金融政策委員会(MPC)で、金融政策は据え置き。これは予想通りでしたが、今後の成長率とインフレの見通しを引き下げ、欧州経済の回復の鈍化が印象づけられました。それにより、欧州中銀(ECB)やスイス国立銀(中銀)、さらに同じ日に緩和政策長期化の方針を決めたNZ準備銀、豪準備銀と、主要中銀の引き締めスタンスの後退が鮮明になっています。
一方、アメリカの4月消費者物価指数(CPI)は予想を下回り、前日の4月生産者物価指数(PPI)と合わせインフレの伸び悩みが嫌気されました。ただ、CPIは前月比では弱かったものの、前年比では上振れ予想に一致しており、連邦準備制度理事会(FRB)の金融正常化方針に影響を与えるほどではありません。ドルはNY市場で109円32銭まで売られた後は、下げ渋る展開となりました。

6月12日のシンガポール会談に期待

前日の値動きから、本日はドルの底堅い値動きを予想します。米長期金利の低下や週末の調整でドル買いは限定的となり、節目の110円の本格回復は来週以降に持ち越しとなりそうです。ただ、材料が乏しいなか、FRBの引き締め継続が意識され、ドル選好地合いは続くでしょう。なお、FRB同様に金融正常を進めるカナダ銀(中銀)が注目され、原油高を手がかりにカナダドルに買いが入るかもしれません。
一方、史上初となる米朝首脳会談が6月12日のシンガポールと決まり、北朝鮮の非核化期待を背景とした円売りもドルの支援材料となりそうです。トランプ政権がイランへの再制裁に踏み切ればイランの反発やイスラエル、サウジアラビアなど親米勢力を巻き込んだ中東の緊迫化は避けられない懸念もありますが、米朝会談実現の流れは当面ドルをサポートする円売りの手がかりとなり続けるでしょう。
■本日の主な注目材料
07:00 ウクライナ4月消費者物価指数
07:30 NZ4月経済PMI
10:30 豪3月住宅投資
14:00 シンガポール3月小売売上高
15:00 デンマーク4月消費者物価指数
15:00 ルーマニア3月鉱工業生産
17:00 ポーランド4月消費者物価指数
17:30 1-3月期香港国内総生産
18:00 ナイジェリア消費者物価指数
未定 インドネシア1-3月期経常収支
20:30 インド3月鉱工業生産
21:00 ブラジル3月小売売上高
21:30 米4月輸出入物価指数
21:30 カナダ4月雇用統計
22:00 メキシコ3月鉱工業生産
22:00 ロシア3月貿易収支
23:00 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数
00:00 コロンビア3月貿易収支、同小売売上高、同鉱工業生産

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