ドル伸び悩み、米金利の先安観などが重石

本日のドル/は伸び悩む展開となりそうです。米朝両国が首脳会談の実現に歩み寄り、地政学リスクを意識した円買いは後退する見通し。また、欧州政治への警戒も薄れています。支援要因。ただ、トルコリラ安や米長期金利の低下はドルの上値を押さえると予想します。

米朝会談と欧州政治への警戒は後退も

5月25日の取引は、アメリカの外交に翻ろうされました。トランプ大統領は米朝首脳会談の開催を一度は中止と発表しながら、北朝鮮が強硬姿勢を後退させると、会談の再設定に前向きなスタンスに転じました。こうした政治情勢を受け、ドル/円は朝鮮半島の非核化期待でリスク選好的な円売りに振れていましたが、会談の中止で警戒の円買いが強まり、その後は期待再燃で円売りに戻っています。
一方、米10年債利回りが大きく低下し、ドルはアジア市場で一時109円74銭まで回復したものの、その後は失速しました。欧州市場ではユーロ・円の下げがきつくなり、ドルは109円12銭まで弱含んでいます。ただ、イタリアのマッタレッラ大統領は新政権による組閣で欧州連合(EU)懐疑派の入閣に反対したため、週明け28日はユーロ・円が買い戻され、ドル・円を押し上げる可能性があります。

米長期金利は先安観

トルコリラの記録的な下落など前週から先行き不透明感が広がるなか、安全資産へのマネー流入が観測されています。こうした米債買いの継続が見込まれていることから、長期金利の低下は進むかもしれません。米10年債利回りは2週間前には7年ぶりの高水準となる3.12%台に上昇したものの、足元は2.93%台と、3週間ぶりの低水準で推移しています。本日は米英市場の休場で手がかりにはなりにくいでしょう。

トルコリラ安の大統領選への影響

トルコリラは前週、仕掛け的な売りが出て1ドル=4.55リラから4.92リラまで急落。トルコ中銀は利下げ圧力を強めるエルドアン大統領を説得して緊急利上げを実施し、一時的に4.55リラ付近まで回復したものの、今後の金融政策運営に関する懸念から不安定な値動きが続いています。連邦準備制度理事会(FRB)の6月利上げや引き締め加速期待を背景に、リラの先安観は弱まっていません。
なお、足元のリラの大きな下げは、6月24日にトルコで行われる大統領選にどのような影響を与えるでしょうか。リラ安はエルドアン氏の利下げ圧力が要因の1つですが、有権者の間に「国難」との認識が広がれば、むしろエルドアン支持が広がる可能性があります。最初の投票でどの候補者も過半数を上回らなければ、上位2候補の決戦投票になりますが、直近の情勢調査ではエルドアン氏は独走態勢のようです。
■主な注目材料
08:50 日4月サービス価格指数
16:15 スイス1-3月期雇用水準
17:30 香港4月貿易収支
休場:イギリス、アメリカ

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