ドル底堅い、過度な警戒は後退

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。イタリア政局などユーロ圏の不透明感は残るものの、過度な警戒は後退し円買いが巻き戻される公算。ただ、アメリカの経済指標が予想を下回ったことから、ドル買いはやや慎重になると予想します。

米GDP改定値は下振れ、雇用統計を見極め

5月30日の取引で、ドル/円は前日の大幅安を修正する値動きとなりました。アジア市場で朝方108円35銭を付けた後はじり高となり、NY市場では一時109円07銭まで上昇、108円90銭で引けました。明日発表の5月雇用統計の前哨戦となるADP統計と1-3月期国内総生産(改定値)は予想を下振れ、値を下げる場面もありましたが、買戻しの勢いが上回り上昇基調を維持したようです。
やはり29日の混乱が大きかったため、本日も30日同様に修正の動きが続くと予想します。ただ、イタリアやスペインの政局への警戒のほか、米GDPの下方修正や5月雇用統計の下振れ懸念から、ドルの回復ペースは鈍いでしょう。昨晩は節目の109円付近の攻防でもみあっており、31日もその水準で売り買いが交錯する見通しです。目先節目の110円を目指すには、今晩は強い手がかりが乏しいのではないでしょうか。

欧米経済指標で動意、カナダドルは一段高も

本日は午後6時に発表されるユーロ圏の4月失業率と5月消費者物価指数が注目されます。いずれも改善が予想され、ユーロ買戻しのきっかけになるでしょう。反面、同9時半の米4月コアPCE価格指数は連邦準備制度理事会(FRB)の目指す前年比+2.0%を下回るとみられています。利上げ加速期待が弱まるなか、来月は円高に振れやすい状況でもあり、ドルは109円台定着を見極めないと110円台はみえてきません。
一方で、カナダ銀(中銀)は昨晩開催した定例会合で、市場の予想通り政策金利の据え置きを決めたものの、先行きの見通しや引き締めに強気な見解を示しました。今晩9時半の1-3月期GDPは上振れの予想で、カナダドルは一段高が見込まれます。カナダ議会選は来年10月ごろ実施の予定で、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉は余裕をもって進められるためアメリカやメキシコよりも有利な点も、支援材料です。
■主な注目材料
08:00 韓国4月鉱工業生産
英5月GfK消費者信頼感指数
08:50 日4月鉱工業生産
10:00 中国5月製造業PMI、非製造業PMI
10:00 豪5月業況判断
10:30 豪1-3月期民間部門設備投資
13:00 タイ4月鉱工業生産
14:00 日4月住宅着工件数
14:45 スイス1-3月期国内総生産
15:00 独4月小売売上高
英5月全国住宅価格指数
16:15 スイス4月小売売上高
16:30 タイ4月経常収支
17:30 英4月消費者信用
17:30 香港4月小売売上高
18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数、4月失業率
18:30 南ア4月生産者物価指数
21:00 インド1-3月期国内総生産
21:00 南ア4月貿易収支
21:30 米4月個人消費支出、失業保険継続申請件数
カナダ1-3月期国内総生産、3月国内総生産
22:45 米5月シカゴPMI
休場:ブラジル、マレーシア

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