ドル底堅い、引き締め継続で売り慎重

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。欧州中銀(ECB)理事会で金融緩和政策の縮小を打ち出した場合はユーロ/ドルに影響を受ける見通し。ただ、ドル売り局面となってもアメリカの金融正常化方針の堅持が意識され、ドル売りは慎重になるでしょう。

ECBも引き締め追随か

6月13日の取引は、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め政策に関し、ほぼ予想通りのシナリオとなりました。連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の引き上げを決定したほか、年内の利上げは今年あと2回(計4回)との観測を示しました。それを受け、アメリカの株価は下落したものの、10年債利回りは一時3%を超えて上昇し、ドル/円は110円84銭まで強含む場面がみられました。
パウエルFRB議長はFOMC後に記者会見し、政策金利は目標としているレベルに比較的早期に到達するとし、今年は利上げが集中するものの、来年以降は引き締めペースが緩やかになるとの見方を示しています。一方、今晩のECB理事会では資産買入れプログラムの縮小に関し何らかの発表があるとみられ、ECBの今後の引き締めを期待したユーロ/ドルの買いが強まり、ドルを圧迫する見通しです。

ドルは中長期的に下落方向も

本日のアジア市場では、前日のアメリカの株安を受けた日本株安で円売りは後退し、ドル/円は売り先行となりそうです。ただ、アメリカの10年債利回りはFRBの金融正常化方針の堅持により低下幅は限定的とみられ、ドルの極端な下げは想定できません。今晩発表される5月小売売上高は堅調な内容が予想されており、景気拡大の維持を好感したドル買いも見込まれます。
とはいえ、中長期的にドルは下落方向に向かう可能性が出てきました。旺盛な個人消費が景気をけん引する状態が続けば株高/ドル高基調となるかもしれませんが、FRBの引き締めのピークがみえたことで、ドル買いは弱まっていくと推測できます。今後引き締めの実施は、必ずしもドル買い要因とはならないでしょう。貿易戦争の悪影響を考慮すれば、年後半は株安/円高のシナリオも描けます。
■主な注目材料
07:00 チリ中銀定例会合/政策発表
10:30 豪5月雇用統計
11:00 中国5月鉱工業生産、小売売上高
13:30 日4月鉱工業生産
独4月貿易収支
15:00 独5月消費者物価指数
スウェーデン5月失業率
15:30 インド5月生産者物価指数
16:30 スウェーデン5月消費者物価指数
17:00 ポーランド消費者物価指数
17:30 英5月小売売上高
18:30 南ア4月金生産、鉱業製造
20:45 欧州中銀(ECB)理事会/政策発表
21:30 米失業保険継続申請件数
21:30 ECB総裁記者会見
米5月小売売上高、輸出入物価指数、失業保険申請件数
00:00 ウガンダ中銀定例会合/政策発表
04:00 アルゼンチン5月消費者物価指数
休場:インドネシア、サウジアラビア、トルコ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする