ドル底堅い、過度な警戒は後退し買戻し

本日のドル/円は、底堅い値動きとなりそうです。アメリカと中国の通商政策をめぐる対立で経済への懸念は残るものの、過度な警戒は後退し、前日の反動による買戻しが見込まれます。ただ、手がかりは乏しく、回復ペースは鈍いでしょう。

安全資産にマネーは逃避

6月19日の取引は、アメリカのトランプ大統領が中国に対する追加関税発動の考えを示し、世界経済悪化への懸念からリスク回避の円買いが優勢となりました。マネーはリスク資産から安全資産へと流れ、アジア市場終盤にアメリカの10年債利回りが2.85%台に低下した場面で、ドル/円は109円55銭まで値を下げました。その後はユーロ/ドル下落の影響などにより、NY市場では節目の110円台に戻して取引を終えました。
ドル/円は、おおむねアメリカ10年債利回りに沿った値動きとなり、欧米市場で同利回りが徐々に持ち直したため、ドルは値を戻す展開となりました。本日アジア市場は早朝から110円付近でもみあっており、前日のような過度な警戒はいったん収束し、ドルは大幅安の反動による買戻しが入ると予想します。このまま通商問題への懸念を強める材料が提供されなければ、ドルは110円半ばに向け持ち直すでしょう。

上昇トレンド維持を見極め

ただ、足元は決め手になりそうな材料は少なく、ドルの戻りのペースは緩慢になりそうです。トランプ政権による保護主義的な貿易政策は主要国から新興国まで広範囲に影響を及ぼすため、市場センチメントは大幅に悪化しています。110円台に持ち直したことで下値の堅さは意識されますが、本日は株価の回復も限定的とみられ、前日の円買いを巻き戻す動きはそれほど強まらないと予想します。
一方、前日はユーロの地合いの悪さも改めて示されました。ユーロ/ドルは、欧州中銀(ECB)当局者の発言などでハト派姿勢を嫌気した売りが強まり、欧州市場で1.1531ドルまで下落。一時5月末に付けた今年の最安値1.1510ドルが視野に入りました。本日は買戻しが観測されドル買いを弱めるとみられますが、欧州連合(EU)も中国同様にアメリカとの通商問題を抱えているため、目先も下落基調が続きそうです。
ドル/円は下値が堅いものの、上値は重いと予想します。テクニカルでは、日足の一目均衡表の基準線は依然として横向きが続き、トレンドを見極める展開となるでしょう。
■主な注目材料
10:30 豪1-3月期住宅価格指数
10:30 豪準備銀定例会合・議事要旨
16:30 スウェーデン5月失業率
17:00 ポーランド5月生産者物価指数、工業生産高
ユーロ圏4月経常収支
17:30 香港5月失業率
18:00 ボツワナ中銀定例会合/政策発表
21:00 ハンガリー中銀定例会合/政策発表
21:30 米5月建築許可件数、住宅着工
22:00 ロシア生産者物価指数
未定 世界乳製品取引価格指数
01:00 ウクライナ国内総生産
04:00 アルゼンチン1-3月期国内総生産

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