ドル伸び悩み、市場心理は改善せず

本日のドル/円は伸び悩む展開となりそうです。前週末に開かれた石油輸出国機構(OPEC)総会での産油国の増産協議は想定内の内容となり、資源通貨を中心に買い戻しが先行する見通し。ただ、通商摩擦への懸念が残り、警戒の円買いがドルの上値を押さえるでしょう。

米金融正常化でドル選好は継続

6月23日の取引で、ドル/円はアジア市場では110円台を回復後、アメリカの長期金利を手がかりに110円21銭まで上昇。ただ、欧米市場で週末の売りに押され、節目の110円を割り込んで取引を終えました。OPEC総会で増産枠は市場の思惑通りに合意したことから、資源通貨を中心としたクロス円の買いでドルは押し上げられましたが、アメリカ10年債の利回りの低下で引けにかけて売られました。
週明け25日早朝の取引で、ドルは23日終値付近の110円手前で推移していますが、日本株高観測を背景にドル買い/円売りが先行する見通し。アメリカの金融正常化を底流にドルは選好されやすい地合いです。また、日本などからの一部鉄鋼・アルミ製品がアメリカの関税対象から外される方向となり、日本メーカーへの影響は限定的になるとの見方も円売りを支援し、ドルは目先も底堅い値動きが見込まれます。

米大統領は市場でも「英雄」?

トランプ政権の中国に対する知的財産の侵害を理由とした報復関税について、課税規模が500億ドルと莫大な金額にのぼるため、7月6日の発動までに協議によって両国の通商摩擦は回避される、と一部で観測されています。仮にそうなら、トランプ大統領は市場で「英雄」となる可能性はあります。ただ、この2-3カ月間の貿易戦争への「懸念」と「懸念の緩和」は今後も続き、ドル/円相場を揺さぶり続けるでしょう。
一方、24日に行われたトルコ大統領選・議会選で、現職のエルドアン大統領がダブル選を制したと宣言。選挙前の情勢調査では与野党拮抗が予想されていたため、トルコリラは政治情勢の不安定化の回避で買戻し優勢です。ただ、エルドアン政権の政策運営に懸念は残り、リラは反落の可能性もあります。それをきっかけに新興国通貨安につながるシナリオは捨てきれず、円売りはそれほど強まらないでしょう。
■主な注目材料
08:50 日銀金融政策決定会合(主な意見)
13:00 インドネシア5月貿易収支
14:00 日景気指数・先行指数
14:00 シンガポール5月消費者物価指数
17:00 独IFO景況指数
17:00 台湾5月鉱工業生産
17:00 ポーランド5月失業率
20:30 トルコ6月製造業信頼
21:30 米5月シカゴ連銀景気指数
22:00 メキシコ4月小売売上高
23:00 米5月新築住宅販売戸数
23:40 サウジアラビア国内総生産
休場:クロアチア、スロベニア

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