ドル上げ渋り、上値の重さを嫌気も

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の金融正常化を背景としたドル買いが続くなか、今週末に発表される6月雇用統計を見極める展開。111円付近の上値の重さが嫌気され、下げに転じる可能性もあるでしょう。

ドルは111円台で買い続かず

週明け7月2日の取引で、ドルは売り買い交錯でもみあいました。アジア市場ではドイツの政局リスク再燃を背景としたユーロ/ドルの弱含みで、ドル/円は111円06銭まで押し上げられました。ただ買いは続かず、111円付近での攻防が続いた後、米中貿易摩擦の影響への懸念で中国株が大幅安の展開に。リスク許容度の低下による円買いが優勢となり、ドルは朝方付けた安値110円60銭付近に押し下げられました。
海外市場では戻りの鈍い値動きが目立ちました。特に、日本時間午後10時すぎから1時間弱の間、ドルは110円90銭付近で見事に上値を押さえられています。午後11時に発表されたアメリカの6月ISM製造業景気指数は予想に反して強い内容となりましたが、市場関係者が指摘する110円90銭の「壁」に阻まれ111円まで値を戻せず、結局、NY市場では110円80銭台で引けました。

米独立記念日を控え調整中心

3日も、ドイツの政局リスクが弱材料となりそうです。欧州連合(EU)の移民受入れ問題の合意により、メルケル政権は安定化に向かうとみられ、6月29日はユーロの買戻しが優勢となりました。しかし、メルケル首相と移民政策をめぐり対立が表面化したゼーホーファー内相はバイエルン・キリスト教社会同盟(CSU)の党首で、同党はメルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)とは姉妹政党として長年、協力関係を構築してきました。
ゼーホーファー内相は単に閣外に去るだけではなく、CSUの党首も辞任する意向で、同党の連立離脱の可能性も伝えられています。ドイツ下院は定数709議席のうち、CDU200、社会民主党(SPD)153、CSU46の3党連立により過半数を維持。しかし、CSUが連立政権から離れれば、CDUとSPDの2党では過半数を割り込むため、メルケル首相の政権運営は困難となり、昨年9月に次ぐ解散・総選挙に発展するシナリオも考えられます。
7月4日はNY市場が独立記念日で休場となり、3日も後半は薄商いで調整主体の取引が見込まれます。ドイツの政治情勢が引き続き注目されるなか、ドル選好地合いに変わりはないものの、6日の雇用統計発表を控えドル買いは小幅にとどまるでしょう。近くて遠い111円台は本日も続きそうです。
■主な注目材料
08:00 韓国6月消費者物価指数
08:50 日マネタリー・ベース
10:30 豪5月建築許可件数
13:15 サウジアラビア6月総合PMI
UAE6月総合PMI
13:30 豪準備銀定例会合/政策発表
15:00 ルーマニア5月生産者物価指数
16:00 ハンガリー4月貿易収支、5月小売売上高
トルコ6月消費者物価指数
16:30 スウェーデン中銀定例会合/政策発表
17:30 香港5月小売売上高
英6月建設業PMI
18:00 ユーロ圏5月生産者物価指数、同小売売上高
21:55 米レッドブック
23:00 米5月製造業新規受注
未定 世界乳製品取引価格指数
休場:ザンビア

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