ドル伸び悩み、米CPIも通商摩擦が重石

本日のドル/円は伸び悩む値動きとなりそうです。株価の下落や長期金利の低下で前日の上昇をやや修正する見通し。アメリカのインフレ指標が強ければ利上げペース加速の期待は高まるものの、米中通商摩擦への懸念は続き、ドルの重石になると予想します。

ドル売り限定的でショートカバー

7月11日の取引で、米中通商摩擦への懸念からアジア市場の序盤では円買い先行となり、ドルは一時110円77銭まで弱含みました。しかし、上海総合指数や日経平均株価が大幅に下げたわりにドルの下げは小幅にとどまったことから、その後ショートカバーが入り111円台前半に切り返しました。NY市場ではドル買い優勢で今年1月以来6カ月ぶりの水準となる112円17銭まで値を切り上げ、112円台で取引を終えました。
本日のアジア市場早朝の取引では、112円02銭を上値に111円90銭付近を中心とした値動き。久々の112円台を手がかりに日本株は買い先行となりそうです。ただ、前日のNY市場でダウは200ドル超安、10年債利回りが2.84%前後の低水準となったにもかかわらず、原油安など外部要因の悪化でドル買いに振れたとみられます。前日のドル高を修正するシナリオも想定され、ドルの上値は重くなると予想します。

通商摩擦の株価・金利への影響を注視

11日はトランプ政権による中国への追加的な制裁が嫌気され、株売り・債券買いの流れとなりました。株価を重視するトランプ大統領が、中間選挙に向けわざわざ株安に振れる政策を進めるとは思えませんが、だからといって通商問題がこのまま鎮静化する状況でもなさそうです。米中両国が相互に貿易制限を発動し合うとの懸念は根強く、この問題は折に触れドルの重石になるとみています。
今晩は午後9時半に発表されるアメリカ6月消費者物価指数(CPI)が焦点。前日の同生産者物価指数(PPI)はコア指数も含め予想よりも強く、市場の関心は今晩のCPIに移っています。CPIはすでに連邦準備制度理事会(FRB)の目標を上回っています。想定以上の内容となれば、引き締めペースはさらに加速するとの見方からドル買い再開が見込まれるものの、引き続き通商摩擦への根強い警戒はドルの上値を押さえそうです。
■主な注目材料
10:00 韓国銀定例会合/政策発表
13:00 マレーシア5月鉱工業生産
13:30 ドイツ5月貿易収支
14:00 シンガポール5月小売売上高
15:00 独6月消費者物価指数
ルーマニア5月鉱工業生産
16:00 ハンガリー5月工業生産高
16:30 スウェーデン6月消費者物価指数
18:00 ユーロ圏5月鉱工業生産
18:30 南ア5月金生産、鉱業製造
19:00 イスラエル6月貿易収支
20:00 ウクライナ中銀定例会合/政策発表
南ア5月製造業生産
20:30 インド5月鉱工業生産 、製造業生産
21:00 インド6月消費者物価指数
ブラジル5月小売売上高
21:30 米失業保険申請件数、6月消費者物価指数
カナダ5月新築住宅価格指数
22:00 ロシア5月貿易収支
メキシコ5月鉱工業生産
04:00 アルゼンチン消費者物価指数

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする