ドルは戻りが鈍い、通商摩擦の影響を見極め

本日のドル/円は戻りの鈍い展開となりそうです。111円台に下げたことで値ごろ感から押し目買いが見込まれます。ただ、トランプ大統領によるドル高けん制発言や利上げ批判でドルは買いづらいほか、中国の為替操作国認定への警戒から円買いも想定します。

ドル111円台で国内勢は押し目買い

7月20日の取引は、アメリカのトランプ大統領による19日のドル高けん制発言や連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ批判の影響を見極める展開となりましたが、さらに懸念が強まりました。ドル/円はアジア市場で国内勢による押し目買いで、112円60銭台まで値を戻す場面もありました。NY市場で112円後半に持ち直せば、週明け以降に再び113円台回復の可能性は残されたでしょう。
しかし、支持線とみられていた112円も割り込み、111円39銭まで大きく下げてそのまま1週間の取引を終えました。週明け23日のアジア市場早朝は、111円30銭台で推移。日本株安を背景に円買いが先行し、ドルは一段安の可能性があります。その後は押し目買いが入り、足元の水準で持ちこたえることができれば買戻しも期待されます。とはいえ自律反発にとどまり、戻りは鈍いでしょう。

米中貿易摩擦の行方に警戒再燃も

週末にアルゼンチンで開かれた20カ国・地域財務相・中銀総裁会議(G20)で、保護主義に傾倒するアメリカの通商政策に批判が集中しました。また、FRBの利上げに関し、トランプ大統領だけでなく、G20の場でブラ実やトルコなど新興国から不満が噴出したもようです。世界的な通商摩擦による経済の腰折れ懸念や、それに基づきアメリカの引き締め観測が弱まればドルは買いづらいでしょう。
また、ムニューシン財務長官は直近のインタビューで、10月中旬の為替報告書の取りまとめに向け、精査する考えを表明。警戒の円買いが見込まれます。一方で、今週は重要イベントなどが予定されておらず、材料難から株価や長期金利が手がかりになりそうです。足元ではアメリカの10年債利回りが上昇しており、ドル売りを食い止める可能性はあるかもしれません。
■主な注目材料
14:00 シンガポール6月消費者物価指数
17:00 台湾6月鉱工業生産、失業率
17:30 香港6月消費者物価指数
19:00 ドイツ連銀月例報告
21:30 米6月シカゴ連銀景気指数
カナダ5月卸売売上高
23:00 ユーロ圏7月消費者信頼感
米6月中古住宅販売、中古住宅販売戸数

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