ドルは底堅い、ECB「利上げ」不透明で

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。欧米の通商摩擦回避を受けたユーロ高の影響でドルに下押し圧力がかかる地合いは続く見通し。ただ、来年夏以降とされる欧州中銀(ECB)の利上げ時期に不透明感が広がれば、ドル選好地合いに戻るでしょう。

欧米通商摩擦の回避でドル軟化

7月25日の取引で、ドル/円は下げ渋る展開となりました。アジア市場ではアメリカのトランプ大統領と欧州委員会のユンケル委員長との首脳会談に向け様子見ムードが支配し、狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きが続きました。ユーロ/ドルやポンド/ドルに買いが入りドルを押し下げた場面でも、ドル/円は111円台を維持するなど、ドルは下値の堅さが目立ちました。
両首脳の会談では、1)EUによる米国産の液化天然ガス(LNG)と大豆の輸入拡大、2)双方による自動車以外の工業製品の税率引き下げ、に関する合意で対立を回避しました。それを受け、ユーロ/ドルは一時1.1738ドルまで値を切り上げるなど、主要通貨がドルに対して買い戻されます。このうち、ドル/円は110円66銭まで弱含みましたが、やはり下値は堅く110円96銭で引けました。

ECBの利上げ前倒しに期待継続

本日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は前日NY終値付近の110円90銭付近で推移していますが、この後はアメリカの10年債利回りと株高を受け、ドル買い/円売りが先行し、ドルは111円台回復の可能性もあるでしょう。今晩注目されるECB理事会は、現行の金融政策は据え置きの公算で、ECBが来年夏以降としている利上げ時期を前倒しできるかどうかが焦点となります。
早期引き締め観測が広がればユーロ買い、逆に前倒し期待後退ならユーロ売りのシナリオが想定されます。欧米の通商摩擦は前日の首脳会談で回避され、ECBとしては従来通りユーロ安を維持したいはずだと考えれば、ドラギECB総裁は現時点で簡単に前倒しを示唆するような見解は示さないでしょう。政策面でフリーハンドを確保しておきたいため、利上げのタイミングはあいまいにすると予想します。
その前提であれば、ユーロ/ドルは前日の上昇分を削り、ドル/円は回復基調になるとみられます。トランプ政権の農業支援も、ドル売りを抑える要因となりそうです。
■主な注目材料
08:00 韓国4-6月期国内総生産
08:50 日6月企業向けサービス価格指数
10:30 豪4-6月期輸入物価指数
14:00 シンガポール6月鉱工業生産
15:00 独8月GfK独消費者信頼感指数
17:30 香港貿易収支
18:30 南ア6月生産者物価指数
20:45 欧州中銀(ECB)理事会/政策発表
21:30 米6月耐久財受注、失業保険継続申請件数
21:30 欧州中央銀行記者会見

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