ドルは底堅い/謎の情報源「Q]とは

2018年8月6日 月曜日
本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。アメリカの雇用情勢の改善で消費の伸びが見込まれ、景気拡大基調をさらに強める見通し。9月に向け、連邦準備制度理事会(FRB)による年4回の利上げを次第に織り込んでいく展開を予想します。

米U6失業率は17年超ぶりの低水準

8月2日の取引で、ドル/円はアジア市場では112円台を目指す展開でしたが、アメリカの経済指標が市場には低調と受け止められ、一時111円10銭まで値を下げた後、111円20銭台で取引を終えました。焦点のアメリカ雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回ったほか、サービス業PMIとISM非製造業景況指数も下振れ、さらに英中銀総裁の発言を受けたポンド・円の急落がドルを押し下げたとみられます。
しかし雇用統計は、非農業部門雇用者数の前回下振れは想定内で、平均時給は前回並み、失業率は改善予想と一致しており、むしろ底堅い内容といえます。注目すべきは、広義の失業を意味するU6失業率が2001年5月以来、17年超ぶりの水準に低下したことです。潜在的な求職者の減少は生活の安定を意味し、支出による消費の押し上げ効果が見込まれます。雇用情勢の改善基調は、より鮮明になっています。
そうした経済情勢から、FRBの9月と12月の利上げを織り込む形でドル買いが進む可能性があります。日銀金融政策決定会合や連邦公開市場委員会(FOMC)、英中銀金融政策委員会(MPC)など重要イベントが通過し、目先はアメリカのインフレ指標に関心が移っています。米中の通商摩擦への懸念は引き続き重石となるものの、波乱がなければ今年最高値の113円38銭を目指す展開となっても不思議はないでしょう。

謎のディープ・スロート「Q」とは

ところで、トランプ大統領の側近を自称し、政権が進めようとしているプランを匿名サイトで発信し続ける「Q」の存在をご存知でしょうか。発信者が政権の内通者か、単なるなりすましか真偽は不明ながら、投稿内容を検証してみると、まったくのデタラメとも言い切れないとの説もあります。投稿内容の解読を試みるアノンとのやり取り「Qアノン」は昨年10月にスタートして以来、ネットの一部で密かなブームになっています。
アノンの質問への回答は謎めいてはいるものの、しかし的確かつ簡潔で、ウォーターゲート事件を扱った映画『大統領の陰謀』での記者による「ディープ・スロート」への裏付け取材を想起させます。最近、トランプ大統領の選挙応援集会などで「Q」の文字をあしらったTシャツを着用し、プラカードを掲げるといったQアノン信奉者が、リアルの世界でも目撃され始めました。
彼らに言わせると、Qの目的はある計画の遂行です。その計画とは、心ある愛国者が中心となってトランプ大統領を担ぎ、軍産複合体、今風に言えば「ディープ・ステート」からアメリカを国民の手に戻すこと。その一環として、例えば、すでに昨年11月にトランプ大統領は金正恩氏と直接会い、ディープ・ステートが操ってきた北朝鮮を解放するディールを結んだ、と明かしています。確かに「サンキュー、キム」という投稿があります。
先週、メーンストリームメディアが、その「Q現象」に対し、陰謀論にもとづく危険なカルトであり、放置すればいずれ暴動に発展するなどといっせいに攻撃し始めました。それがかえって注目度を高めています。中間選挙まで、あと3カ月。ネットを舞台とした親トランプと反トランプによる情報拡散の死闘がさらに激化しそうです。
■主な注目材料
10:00 豪ANZ商品価格指数
10:30 豪ANZ求人広告件数
13:00 インドネシア4-6月期国内総生産
15:00 独6月製造業新規受注
16:00 チェコ6月小売売上高6月鉱工業生産、6月建設生産高
18:15 インドネシア7月消費者信頼感
19:30 ルーマニア中銀定例会合/政策発表
20:30 チリ6月経済活動指数
22:00 メキシコ5月全体設備投資
22:00 ロシア消費者物価指数
23:00 米7月CB雇用情勢インデックス
23:30 ブラジル7月自動生産、自動車売上高
休場:アイスランド、ザンビア、ジャマイカ、カナダ

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