ドル伸び悩み、地政学リスクやFFRに警戒

本日のドル/円は伸び悩む展開となりそうです。欧州通貨が買いづらいなか、アメリカの利上げサイクルでドル買いに振れやすい地合い。ただ、アメリカの対イラン経済制裁による中東情勢の不安定化、日米貿易協議(FFR)の結果への警戒がドルの重石となるでしょう。

NY市場では高安わずか18銭

8月6日の取引で、ドル/円は111円台前半から半ばを中心に方向感なくもみあう展開となりました。アジア市場では、前週相次いだ注目イベントを終え警戒が弱まるなか、上海総合指数のプラス圏推移が好感され、円売りに振れやすい展開に。その後、中国株が軟調になると円売りは弱まります。もみあいは欧米市場でも続き、NY市場では111円34銭から111円52銭と高安18銭のレンジにとどまりました。
一方、イタリアでは来年の予算編成に向け、歳出拡大で財政収支の悪化が懸念され、前週末の同国10年債利回りの急上昇で、ユーロは買いづらい地合いとなりました。また、イギリスが欧州連合(EU)との交渉で合意に達しないままを離脱を強行する可能性も浮上しており、経済への影響を不安視したポンド売りにつながっています。欧州通貨の弱含みがドルの下値を固める展開は、本日も続きそうです。

FFR後の株安/円高に思惑

トランプ政権はイラン核合意からの離脱をすでに決定していますが、オバマ政権時代に解除した経済制裁の再開を決定しました。イランの原油輸出も制裁の対象となるため、米原油先物指数(WTI)は1バレル=70ドル付近に上昇しています。この件について前日NY市場であまり反応はみられなかったものの、中東情勢を不安定化させる要因として改めて材料視されると思われます。
一方、9日からスタートするFFRで、アメリカの通商代表部(USTR)は日本の貿易黒字是正を強く迫ってくる見通しです。茂木敏充経済再生相は国益に反することは受け入れないとの姿勢を打ち出しているものの、トランプ政権は日本がアメリカの要請を受け入れるのは当然というスタンスで、楽観の余地などありません。前日から日本株安/円高のシナリオが想定され、目先も円売りを抑えると予想します。
なお、先の日銀の政策発表前に思惑的な円買いが強まり、ドル/円は一時110円75銭まで値を下げました。その水準が短期的に支持線として意識されており、引き続きドルは下値が堅そうです。
■主な注目材料
07:30 豪7月AIG建設業指数
08:01 英7月BRC小売売上
08:30 日6月家計支出
09:00 日6月平均給与総額
10:00 フィリピン7月消費者物価指数
13:30 独7月消費者物価指数
13:30 豪準備銀定例会合/政策発表
14:00 日6月景気動向指数
15:00 独6月貿易収支、6月鉱工業生産
デンマーク6月工業生産高
16:00 チェコ6月貿易収支
ハンガリー6月工業生産高
16:30 英ハリファックス住宅価格指数
16:30 スウェーデン6月工業生産、産業新規受注
17:00 台湾7月貿易収支、消費者物価指数、生産者物価指数
18:00 モーリシャス7月消費者物価指数
20:00 南ア6月製造業生産
21:55 米レッドブック
23:00 米6月JOLT求職
23:00 カナダ7月IveyPMI
未定 世界乳製品取引価格指数
04:00 米6月消費者信用残高
休場:コートジボアール、コロンビア

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