ドルは戻りが鈍い、FFRへの警戒が重石

本日のドル/円は戻りの鈍い展開となりそうです。ドル以外の主要通貨に売られやすい材料が目立ち、相対的なドル買い基調となる見通し。ただ、日米通商協議(FFR)への警戒がドルの重石となるでしょう。アメリカのインフレ指標を見極めるムードも見込まれます。

株安継続ならドルは110円台

8月8日の取引で、ドル/円は弱含み。アジア取引時間帯に発表された中国の貿易収支で輸出入の大幅拡大を受け、通商関係の強いヨーロッパやオセアニアが注目され、各国通貨が買われました。特にユーロが強含み、ポンドも連れて上昇。その後、ヨーロッパやオセアニアの通貨の上昇一服で、中国などの株安を手がかりとしたドルと円の買戻しが強まるなか、ドル/円は円買い優勢となりました。
ドル/円は支持線として意識されていた111円をあっさり割り込み、110円84銭まで売り込まれました。その後欧州株が切り返すと、逆に円売りとなりドルを再び111円台に押し戻したものの、NY市場では長期金利や株価の弱含みを背景にややドル売りに振れ、110円90銭台で引けました。本日アジア市場の早朝の取引は、NY終値付近で推移していますが、日本株安で円買い先行となりそうです。

ポンドやNZドルは軟調か

ドル以外の主要通貨をみると、円は日銀の物価上昇目標の後ズレ、ポンドは英国の欧州連合(EU)強硬離脱への懸念、カナダドルは対立が表面化したサウジアラビアのカナダ資産売却、豪ドルやNZドルは中銀のハト派姿勢の維持・・・と、ネガティブな材料がそろっています。ユーロが底堅くみえるのは、主にテクニカル上の理由とみられます。本日もこれらの要因がドルを小幅に押し上げると予想します。
ただ、ドル/円に関しては、今晩から始まるFFRで日本からの自動車や部品の輸出に対するアメリカの制裁関税は回避不能とみられ、貿易黒字縮小の観点から日本株安/円高の見通し。また、米中間の通商面での制裁と報復の連鎖を受け、中国株安/日本株安/円高に振れるでしょう。さらに、アメリカの生産者物価指数(本日)、消費者物価指数(明日)を前に売り買いは慎重になりそうです。
ドルは7月31日につけた110円75銭が支持線となり、下値の堅さが意識されればショートカバーが入るかもしれません。ただ、111円半ば以上に戻すシナリオには自信を持てません。
■主な注目材料
06:00 NZ準備銀定例会合/政策発表
07:00 NZ準備銀総裁記者会見
08:50 日6月機械受注
10:00 フィリピン6月貿易収支
10:30 中国7月消費者物価指数、生産者物価指数
11:00 フィリピン4-6月期国内総生産
12:30 タイ消費者信頼感
14:45 スイス7月失業率
15:00 デンマーク6月貿易収支
ルーマニア6月貿易収支
16:00 チェコ7月消費者物価指数
ハンガリー6月貿易収支
17:00 フィリピン中銀定例会合/政策発表
ユーロ圏6月貿易収支、7月生産者物価指数
21:15 カナダ7月住宅着工件数
21:30 米7月生産者物価指数、失業保険申請件数
21:30 カナダ6月新築住宅価格指数
22:00 メキシコ7月消費者物価指数
00:00 ウクライナ消費者物価指数
05:00 ペルー6月貿易収支
休場:シンガポール、南アフリカ、ナミビア

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