ドル円は戻りが鈍い、株安で円買い先行

本日のドル/円は戻りの鈍い展開となりそうです。アメリカの景気拡大基調を背景とした利上げ観測で、ドルに買いが入りやすい地合いは継続の見通し。ただ、株安を意識した円買いや新興国通貨安への根強い警戒がドルの上昇を抑えるでしょう。

NYダウの急落でリスク回避の円買い

8月15日の取引で、ドル/円は下げ渋り。アジア市場では国内勢の買戻しで111円台半ばまで上昇。その後やや売られてもトルコリラが底堅い値動きとなり、ドルは111円台で下値の堅さが意識されました。リラはその後も緩やかな上昇基調を維持したことで、円売りが強まるとみられたものの、逆にNYダウの急落でリスク回避の円買いに振れ、ドルはNY市場で一時110円43銭まで弱含みました。
ただ、その日発表されたアメリカの強い小売売上高が見直され、ドル売りは後退します。株安に連動してアメリカの10年債利回りは2.83%台に低下した後、2.86%台に回復したことで、ドルは110円70銭台に戻して取引を終えました。カタールによるトルコへの投資拡大が好感され、トルコリラは持ち直しましたが、同じ新興国通貨の南アランドの大きな下げが目立ちました。

トルコ問題への過剰な懸念は後退か

本日アジア市場の早朝取引で、ドル/円は110円60銭台と、NY終値を小幅に下回って推移しています。この後は日本株の軟調地合いを受けた円買いが優勢となり、ドルは110円台前半にいったん下げる展開を予想します。ただ、アメリカの好景気を受け、来週のジャクソンホール年次総会で連邦準備制度理事会(FRB)当局者はタカ派的な見解を示す見通しで、ドルは売りづらいでしょう。
とはいえ、他通貨の値動きの影響でドルの戻りは限定的とみられます。トルコリラは目先も回復基調が続くものの、アメリカはトルコの報復関税に対しさらに制裁を強める方針で、泥沼化の見方からリラ売りが再開する可能性もあります。その際のユーロ/ドルやユーロ/円の狭間でドルは方向感を失うかもしれません。ドルだけなら買いですが、他の要因が上昇を阻止するイメージです。
■主な注目材料
08:50 日7月貿易収支
10:30 豪7月雇用統計
13:00 マレーシア4-6月期国内総生産、経常収支
13:30 ドイツ7月失業率
16:00 チェコ7月生産者物価指数
16:00 トルコ6月工業生産
17:00 ノルウェー中銀定例会合/政策発表
17:30 英7月小売売上高
18:00 ユーロ圏6月貿易収支
19:00 イスラエル4-6月期国内総生産年率
21:00 ポーランド7月消費者物価指数
21:30 米8月フィラデルフィア連銀製造業指数、7月住宅着工件数、建設許可件数
カナダ6月製造業出荷
01:00 エジプト中銀定例会合/政策発表

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