ドル円は戻りが鈍い、市場心理悪化も

本日のドル/円は戻りの鈍い展開となりそうです。アメリカのトランプ大統領による連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ批判やトルコリラの不安定な値動きで売られやすい地合いとなる見通し。米中協議への期待が一服すれば、ドルの買戻しは小幅にとどまるでしょう。

ドル110円割れで市場心理悪化も

8月20日の取引も、引き続きトルコリラにらみの展開となりました。特に、トルコのアメリカ大使館に銃弾が撃ち込まれたニュースが嫌気され、両国関係の一段の悪化への懸念が強まりました。また、ドイツのメルケル首相はトルコへの緊急支援について、現時点で必要性は「見当たらない」と発言。それを受けリラは売られ、逆にユーロはヨーロッパ諸国の負担の回避でユーロは強含みました。
ドル/円に関しては、アジア市場から欧州市場まではユーロ/ドルのじり安の影響で110円68銭まで強含んだものの、ユーロ/ドルが切り返すと下げに転じます。その後、トランプ大統領がFRBの利上げ継続方針を批判したことでドル売り優勢となり、NY市場は110円付近の安値で引けました。本日アジア市場の早朝では節目の110円を割り込んだことで、市場心理の悪化が見込まれます。

週末のFRB議長講演が焦点に

1970年代のカーター政権下で積極的に利上げを実施した当時のミラーFRB議長は、その後政治圧力に屈し、わずか1年あまりで退任した苦い過去がFRBにはあります。トランプ大統領の利上げ批判は1カ月前に続いて2度目。大統領からのストレートな利上げ批判は極めて異例なケースです。24日に予定されるパウエル議長の講演は引き締めトーンを緩めるとは思えませんが、がぜん注目を集めるでしょう。
本日は、ユーロ/ドルが1.15ドルを回復できなければドルの下げは小幅にとどまるかもしれません。また、米中通商協議の再開で両国の貿易戦争は避けられる、との期待は足元でも続きドルをサポートするでしょう。ただ、その期待は、日程が近づくほど楽観論は後退する可能性はあります。さらに、リラには下落圧力が続きアメリカの長期金利が低下するなか、ドル/円はどこまで戻せるかを見極める展開となりそうです。
■主な注目材料
06:00 韓国7月生産者物価指数
07:45 NZ入国者数
10:30 豪準備銀定例会合・議事要旨
12:00 タイ7月貿易収支
12:00 NZクレジットカード支出
15:00 スイス7月貿易収支
17:20 台湾4-6月期経常収支
17:30 香港7月消費者物価指数
17:30 ザンビア中銀定例会合/政策発表
19:00 英8月CBI産業受注動向
21:00 ハンガリー中銀定例会合/政策発表
21:30 カナダ6月卸売売上高
21:55 米レッドブック
未定 世界乳製品取引価格指数
05:00 アルゼンチン小売売上高
休場:フィリピン、トルコ、バングラディッシュ、カタール、レバノン、パレスチナ自治区、カザフスタン、バーレーン、チュニジア、ヨルダン、モロッコ、クウェート、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ナイジェリア

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