ドル伸び悩み、下振れリスクを意識

本日のドル/円は伸び悩む値動きとなりそうです。米中通商協議が行われる最中に両国が制裁・報復の関税措置を発動する方向で、連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で指摘されたように、貿易摩擦の影響によるアメリカ経済の下振れが意識されるでしょう。

材料難でドルは自律反発にとどまる

8月22日の取引で、ドル/円は反発。アメリカのトランプ大統領に関するロシア疑惑などに関する報道で、アジア市場では110円03銭まで下落。売り一服後は日本株高やトルコリラの安定した値動きを手がかりに円売りが強まり、ドルは110円半ばまで持ち直します。ただ、同大統領がその前日に連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを批判したことがドルの買戻しを弱め、ドルは自律反発にとどまりました。
欧米市場でも下値の堅さは確認しましたが、アジア市場同様、戻りの鈍い展開。注目されたFOMC議事要旨(7月31日-8月1日開催分)で、強い経済を背景に引き締め姿勢を堅持するFRBの姿勢が明らかになったものの、貿易摩擦の国内経済への影響もテーマとなり、今後の下振れリスクが共有されています。それを受け、ドルはいったん値を下げた後、110円半ばに戻して取引を終えました。

米FRB議長の講演後は利益確定売りも

本日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は110円半ばでもみあっています。この後はアメリカの株安を受けた日本株の弱含みを材料に円買いが先行し、ドルは軟化する見通し。その後は米中通商協議にらみの展開となるでしょう。トランプ政権は知的財産権の侵害を理由に対中制裁に踏み切り、第2弾として中国製品160億ドル規模の追加制裁を発動。中国も同程度の報復を実施する予定です。
日本時間の本日午後1時以降に双方の関税が引き上げられれば、貿易摩擦による世界経済の腰折れ懸念から円買いに振れやすい地合いとなりそうです。24日にアメリカのジャクソンホールで予定されるパウエル議長の講演は、年4回の利上げシナリオを維持しても、前日公表されたFOMC議事要旨に沿って今後のピークアウトに言及する公算です。そうした見方から、ドル/円の買戻しのペースは緩慢になるでしょう。
■主な注目材料
14:00 日6月景気動向指数
シンガポール7月消費者物価指数
15:00 独9月GfK独消費者信頼感指数
デンマーク8月消費者信頼感
ノルウェー4-6月期国内総生産
16:15 スイス工業注文
16:30 スウェーデン7月失業率
独8月製造業PMI、サービス業PMI
17:00 台湾7月鉱工業生産
    ユーロ圏8月製造業PMI、サービス業PMI、7月鉱工業生産
18:00 ボツワナ中銀定例会合/政策発表
19:00 英8月CBI流通業売上高
21:00 ブラジル8月消費者物価指数
21:30 米失業保険申請件数
カナダ企業収益
22:00 米6月住宅価格指数
メキシコ8月消費者物価指数
22:45 米8月製造業PMI、サービス業PMI
23:00 ユーロ圏8月消費者信頼感
    米7月新築住宅販売戸数、新築住宅販売
04:00 アルゼンチン6月経済活動
休場:バングラディッシュ、パキスタン、オマーン、クウェート、サウジアラビア、トルコ、バーレーン、ヨルダン、パレスチナ自治区、モロッコ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする