ドルは伸び悩み、米利上げ打ち止めを意識

本日のドル/円は伸び悩む展開となりそうです。アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演を受け、今後の引き締めを見込んだドル買いは継続。ただ、早ければ来年にも利上げ打ち止めの可能性が意識され、ドル買いは小幅にとどまるでしょう。

米FRB議長は慎重姿勢も

8月24日の取引で、ドル・円は上げ渋り。22-23日に開催された米中通商協議では両国の摩擦を回避するような材料は提供されず、円買いに振れやすい地合いとなりましたが、パウエルFRB議長の講演への期待感からドル買いが入ります。アジア市場やヨーロッパ市場で111円48銭まで浮揚し、同議長から利上げ継続の見解が聞かれれば、ドルは112円ワンタッチの見方も広がっていました。
実際、連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に沿った内容で、目先の引き締めには積極的な見解を示しました。ただ、今後は政策金利を中立的な水準とみられる2.9%付近まで引き上げるものの、過度な利上げを避ける姿勢もにじませています。それにより、ドルは111円10銭台まで下落。また、ポンペオ米国務長官の訪朝中止の報道でドルのその後の戻りは鈍く、111円25銭で取引を終えました。

ドルと円以外は買戻しか

週明け27日のドル/円はアジア市場の早朝、111円20銭台で推移。この後は日本株高を背景に円売りが先行し、ドルは買い戻しで111円半ばに回復する値動きを予想します。ただ、パウエル講演を受け、今後は利上げ打ち止め時期を探る展開となり、ドル買いは前週よりも緩むでしょう。逆に、ユーロや豪ドルなどの主要通貨が対ドルで買い戻され、その影響でクロス円も上昇しそうです。
ただ、イタリアのコンテ首相は週末、北アフリカや中東からの難民の受入れなど人道的な支援を進めるうえで、財政を守るルールが障害になっているとの声明を発表。財政規律の問題でユーロ/ドルは買いづらく、その影響でドルがある程度押し上げられる可能性もあるでしょう。
また、ドル買い基調は次第に弱まるとの観測から、トルコリラや南アランドなど新興国通貨に対する懸念はさらに後退する見通し。ドル/リラ、リラ/円や窓を空けて寄り付いており、今月上旬の急落からどこまで持ち直せるか注目したいと思います。ただし、アメリカの制裁関税などによるトルコに対する圧力は続くとみられ、リラの回復ペースは緩慢にならざるを得ないでしょう。
■主な注目材料
17:00  独・8月IFO企業景況感指数
17:30 香港7月輸出入銘柄
20:30 トルコ8月設備稼働率、製造業信頼
21:30 米7月シカゴ連銀景気指数
22:00 メキシコ7月貿易収支
22:30 ブラジル7月経常収支
休場:フィリピン、イギリス

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