ドル伸び悩み/米国メディアの読み方

本日のドル/円は伸び悩む展開となりそうです。引き続き貿易問題をめぐる思惑が売り買いに反映される見通し。アメリカの国内総生産(GDP)の強い内容が好感され、ドルは売りづらいものの、大幅高の反動で上昇は小幅にとどまる可能性もあります。

1カ月ぶり112の円台視野に

8月29日の取引で、ドル/円は強含み。アジア市場では国内勢による月末の買いが収束し、111円20銭を挟み狭いレンジ内で動意の薄い展開となりました。その後の欧米市場では、アメリカの4-6月期GDP改定値が下方修正予想に反し小幅に上方修正され、ややドル買い基調に。また、イギリスの欧州連合(EU)からの強硬離脱のリスクが低下したとの見方からポンド/円が急伸。ドルを大きく押し上げました。
本日のドル/円は、アジア市場早朝の取引で111円70銭付近のもみあいとなり、この後NY高値の111円82銭を上抜けられれば、節目の112円台が射程圏内に入るでしょう。ただ、112円台は8月1日以来約1カ月ぶりですが、この時はワンタッチで、同水準付近の強い売りに押し下げられています。GDPの上振れでドル買い、ハード・ブレグジットの懸念後退で円売りが見込まれますが、いずれも一巡しているようです。
本日も、引き続き北米自由貿易(NAFTA)再交渉や米中摩擦など通商問題がテーマとなりそうです。交渉の難航が見込まれれば世界経済の減速に懸念が強まり、安全通貨のドルと円が買われ、逆の場合はドルと円が売られる見通し。ただ、どちらにしてもアメリカの貿易赤字の是正につながるので、ドルは売りにくいでしょう。売りづらいけど、特に買い材料は見当たらない、というのが現在のドルの状況と言えます。

「真珠湾」の発言は本当か

ところで、アメリカの大手メディアは、6月7日のホワイトハウスでの日米首脳会談で、トランプ大統領が安倍晋三首相に対し「私は真珠湾を忘れない」と発言し、貿易黒字の削減を迫ったなどと伝えています。報道が事実であれば、日米貿易協議(FFR)は日本側に利益は見込めず、ドル/円相場に直接影響が及びそうです。しかし、その記事は、トランプ大統領が他国のリーダーに多大な迷惑をかけている、という内容です。
アメリカのメディアは、トランプ大統領を何としても弾劾裁判で引きずり降ろしたいとの意図が強く、冷静さや公正さを失っているように思えます。ロシア疑惑などもそうですが、鵜呑みにせず話半分ぐらいでいいのではないでしょうか。
■主な注目材料
06:00 韓国9月製造業BSI指数
07:45 NZ7月建設許可件数
10:00 NZ8月業況判断
10:30 豪7月建築許可件数、民間部門新規設備投資
15:00 ノルウェー7月小売売上高
16:00 スウェーデン8月消費者信頼感、製造業マインド
スイス8月KOF先行指数
16:55 独8月失業率
17:30 香港7月小売売上高
18:00 ユーロ圏8月消費者信頼感
アイスランド8月消費者物価指数
18:30 南ア7月生産者物価指数
21:00 独8月消費者物価指数
チリ7月製造業生産
21:30 米7月個人消費支出
21:30 カナダ6月/4-6月期国内総生産
04:00 アルゼンチン7月鉱工業生産
休場:トルコ、カザフスタン、ペルー

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