ドル上げ渋り、通商摩擦に警戒続く

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。抵抗線として意識される111円50銭を明確に上抜けられれば112円が視野に入る見通し。ただ、米トランプ政権の通商政策による貿易摩擦が嫌気されるなか、前日よりも円買いに振れやすくなる可能性があります。

豪ドルが主要通貨をけん引

9月4日の取引で、ドル/円はしっかり。アジア市場の序盤は日経平均株価や上海総合指数の弱含みで円買いに振れ、111円を割り込む場面がみられました。ただ、押し目買いのポイントとみられる110円90銭付近から反発。豪準備銀がこの日の定例会合後に発表した声明は予想ほどハト派的でなかったため、豪ドルがドルや円に対して買い戻され、クロス円を押し上げました。
また、ドルは抵抗線とみられていた3日高値の111円18銭を上抜けたことで弾みがつき、111円半ばを目指す展開に。欧米市場では111円10銭台に失速後、アメリカのISM製造業景況指数の記録的な高水準が好感され、再び111円半ばに持ち直しました。ただ、目先のカナダとの貿易問題を懸念した株安がネックになり、ドルはこの約1カ月の「壁」を打ち破れず、111円47銭で取引を終えました。

中国やカナダの対米摩擦に警戒

本日アジア市場の早朝、ドル/円は111円40銭台でもみあい。この後は日本株安で円買いに振れ、ドルは111円前半を中心とした値動きとなりそうです。一方、トルコリラは、来月も高インフレに悩まされるとの観測がリラ買いを抑制していますが、中銀のインフレ対応が見込まれるため、リラは現時点で極端な下げを回避。新興国通貨安への警戒をやや弱めているかもしれません。
今晩は、北米自由貿易(NAFTA)再交渉をめぐるアメリカ・カナダの協議とカナダ銀(中銀)の定例会合が焦点となりそうです。カナダのトランプ政権への譲歩は避けられないとみられますが、トルドー政権への弱腰との批判は一層強まるとみられ、カナダは簡単には引き下がれないでしょう。両国の対立は米中摩擦の深刻化も連想させ、世界経済の減速懸念で円買いを誘発する可能性がありそうです。
■主な注目材料
06:00 チリ中銀定例会合/政策発決定
07:30 豪8月AIGサービス業指数
09:30 香港8月製造業PMI
10:00 NZ商品価格指数
10:00 フィリピン8月消費者物価指数
10:30 豪4-6月期国内総生産
10:45 中国8月財新サービスPMI
13:00 マレーシア7月貿易収支
14:00 インド8月サービスPMI
15:00 ロシア8月サービス業PMI
15:00 ノルウェー4-6月期経常収支
15:30 スウェーデン8月サービス業PMI
16:00 チェコ7月小売売上高
16:00 ハンガリー4-6月期国内総生産、小売売上高
16:15 南ア8月全体経済PMI
16:30 スウェーデン7月産業新規受注、工業生産
16:55 独8月サービス業PMI
17:00 台湾8月消費者物価指数
ユーロ圏サービス業PMI
17:30 英8月サービス業PMI
18:00 ユーロ圏7月 小売売上高
20:00 米MBA住宅ローン申請件数指数
20:30 チリ7月経済活動
21:00 ポーランド中銀定例会合/政策発表
21:30 米7月貿易収支、失業保険申請件数
カナダ7月貿易収支、4-6月期労働生産性
21:55 米レッドブック
22:00 メキシコ8月消費者信頼感
22:00 ブラジル8月サービス業PMI
ロシア消費者物価指数
23:00 カナダ銀定例会合/政策発表

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