ドルの戻り鈍い、米雇用情勢改善を好感も

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。今晩発表されるアメリカの雇用統計が連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め継続方針を後押しできれば、ドルは値ごろ感から買戻しが強まる見通し。ただ、貿易摩擦を懸念した円買いで回復ペースは緩慢になるでしょう。

米メディア報道で利益確定売り

9月6日の取引で、ドル/円は弱含み。アジア市場では北海道を震源とする巨大地震を受け日本株が弱含み、円買い先行で111円10銭台まで下げました。ただ、北米自由貿易(NAFTA)再交渉の妥結に向けた協議でアメリカとカナダが合意できないとの見方が広がり、貿易面での米中対立激化への思惑から、安全通貨のドルと円は買いが継続。ドル/円は111円前半を中心とした値動きが続きました。
NY市場でドルはやや大きく売られました。株式市場でNYダウはプラス圏で引けたものの、大幅安に振れる場面もありました。S&Pやナスダックは前日終値を下回りドル売りを支援。また、アメリカのメディアが描いたぜい弱なトランプ政権や日米貿易に関する報道でドル売り/円買いが強まり、ドルは110円52銭まで売り込まれます。その後も材料難で戻りは鈍く、110円72銭で取引を終えました。

米雇用情勢の改善は「当たり前」に

本日アジア市場の早朝の取引でドル/円は110円50銭を割り込んでおり、この後は日本株安を受けた円買いも見込まれます。ただ、今晩のアメリカ雇用統計の発表を控え、ドルは大きく売りづらいと思われます。また、目下安全通貨のドルは110円台で値ごろ感による押し目買いが期待され、110円半ばで下げ止まることができればショートカバーで111円台に持ち直すシナリオもありえます。
今晩はアメリカの雇用統計が焦点。6日に発表された新規失業保険申請件数は実に約半世紀ぶりの低水準を示しており、今晩の統計で雇用情勢の改善度合いに期待が集まりそうです。ただし、9月利上げに向け経済指標は「良くて当たり前」とみられ、予想を大幅に上回らないとドルを押し上げる材料にはなりにくい見通しです。また、通商摩擦への思惑による円買いもドルの重石となりそうです。
なお、アメリカのメディアによる報道は信ぴょう性が低く、影響は短期的とみられます。
■主な注目材料
07:30 豪8月AIG建設業指数
08:30 日7月平均給与所得
10:30 豪7月住宅ローン件数
未定 中国8月貿易収支
13:00 マレーシア7月鉱工業生産
14:00 日7月景気動向指数
14:45 スイス8月失業率
15:00 独7月貿易収支
15:00 デンマーク7月工業生産高
15:00 ノルウェー7月製造業生産
15:00 ルーマニア国内総生産
16:00 ハンガリー7月貿易収支
16:30 英8月ハリファックス住宅価格指数社価格指数
17:00 台湾8月貿易収支
17:30 英期待インフレ率
18:00 ユーロ圏4-6月期国内総生産
18:00 ユーロ圏7月貿易収支
18:00 アイスランド4-6月期国内総生産
18:00 モーリシャス8月消費者物価指数
20:00 コロンビア8月消費者物価指数
20:00 チリ8月消費者物価指数
21:30 米8月雇用統計
カナダ8月雇用統計
22:00 メキシコ8月消費者物価指数
23:00 カナダ8月IveyPMI
休場:ブラジル

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