ドル下げ渋り、欧州通貨の値動きを注視

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。米中貿易摩擦に対する過度な警戒はいったん和らぎ、安全通貨のドルへの買いは後退する見通し。ただ、欧州中銀(ECB)のハト派的な見通しでユーロ売りに振れれば、ドルへの資金が戻る可能性もあります。

「タカ派」ブレイナード氏は利上げ継続

9月12日の取引でドル/円は弱含み。アジア市場では、アメリカのトランプ政権による貿易赤字是正に向けた強硬な通商政策で中国などとの対立が激化し、世界経済の減速につながるとの懸念が再燃。リスク許容度の低下に伴い、クロス円で円買いが優勢となります。一方で、同じ安全通貨のドルも買われる展開となり、ドル/円は111円半ばで下値の堅い値動きとなりました。
NY市場では、NYダウが弱含んだ場面ではドル売り/円買いに振れ、ドル/円は一時111円12銭まで弱含みます。その後、米中協議の再開が報じられ、ややリスク許容度が回復するとドルや円が売られ、ドル/円は111円20銭台に戻して取引を終えました。相場への影響は限定的だったものの、ハト派の代表だった米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は利上げ継続を主張し、「反トランプ」の立場を鮮明にしています。

欧州通貨やトルコ金融政策などを材料視

本日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は111円20銭台で推移。日本株や中国株は前日終値付近でもみあい、ドルは111円前半で円買いに振れやすい展開となりそうです。欧米市場ではECB理事会と英中銀金融政策委員会(MPC)が注目されます。いずれも政策金利の据え置きは織り込み済みですが、ECBが成長見通しを下方修正すればユーロ売りに振れ、ドル選好地合いとなるでしょう。
一方、与党・保守党内の反メイ勢力が抑えられるとの思惑が広がるなか、MPCがタカ派姿勢を堅持すればポンド/円は買い戻され、クロス円を押し上げる可能性もあります。また、トルコ中銀が市場の観測通りに1週間物レポ金利を17.75%から22.00%まで引き上げられれば、それもクロス円の押し上げ材料となりそうです。その後発表されるアメリカの消費者物価指数は下振れが予想されています。
前日発表された生産者物価指数は軒並み予想を下回っており、今晩の消費者物価もやや弱い内容が見込まれています。9月と12月の利上げ観測に変わりはないものの、ドル買いは後退すると予想します。
■主な注目材料
08:50 日7月機械注文企業物価指数
10:00 豪8月雇用統計
11:30 シンガポール4-6月期失業率
15:00 独8月消費者物価指数
16:15 スイス8月生産者物価指数
16:30 スウェーデン国内総生産
17:00 ポーランド消費者物価指数
チェコ7月経常収支
18:30 南ア7月鉱業製造、金生産
20:00 英中銀金融政策委員会(MPC)/政策発表
トルコ中銀定例会合/政策発表
欧州中銀(ECB)理事会/政策発表
21:00 ブラジル7月小売売上高
21:00 ポーランド7月経常収支
21:30 ドラギECB総裁会見
米8月消費者物価指数、失業保険申請件数米
カナダ7月新築住宅価格指数
04:00 アルゼンチン8月消費者物価指数
休場:インド

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