ドル小じっかり、113円台が視野に

本日のドル/円は小じっかりの値動きとなりそうです。貿易環境の悪化に対する懸念が和らぎ、株高を背景としたクロス円高に押し上げられる見通し。112円台後半は売り圧力が観測され上昇ペースは緩慢ながら、2カ月ぶりの113円台が視野に入ってきました。

中国の通貨政策で摩擦は回避も

9月20日の取引で、ドル/円は切り返し。アジア市場では、自民党総裁選で安倍晋三首相が圧勝で3選を果したものの、対立候補の石破茂元幹事長が想定を大きく上回り、今後党内での求心力低下は避けられない見通しとなりました。それを受け今後の政策運営を不安視した円買いが進み、112円10銭を割り込んでいます。ただ、その後はアジア株の上昇を背景に円売り基調がドルをサポートしました。
欧米市場では、堅調な株価が一段の円売りを誘発。また、米中貿易摩擦に関連し、中国政府が貿易黒字のための人民元安政策を改める意向を表明したことで、アメリカの貿易赤字是正に向けた自国利益最優先の姿勢が弱まるとの観測が広がります。今後のアメリカと欧州連合(EU)との交渉も対立は避けられるとの見方から、ユーロ/ドルが強含み、ドルは112円04銭まで下押しされる場面もありました。
ただ、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待やNYダウの最高値更新などを手がかりにドル買いも強まり、NY市場では112円58銭まで切り返しています。

安倍3選も円売り材料出尽くし

本日のアジア市場早朝のドル/円は、112円50銭付近でもみあい。この後はアメリカの株高を受け日本株も堅調な地合いが予想され、円売りがドルを押し上げる見通し。欧米株も崩れなければ7月19日以来、約2カ月ぶりとなる113円台回復のシナリオを描けそうです。ただし、112円台後半は断続的な売りが観測されるほか、週末のため調整の売りも出やすく、ドルの上昇は緩やかになるでしょう。
一方、3期目に入った安倍政権は近く内閣改造に着手する見通しですが、早くも麻生太郎財務相や菅義偉官房長官の留任が伝えられています。総裁選前日の秋葉原における「辞めろコール」や総裁選での石破氏の善戦から、来年春の統一地方選や7月の参院選での苦戦が予想されます。政治家の性分で人気取りの政策を推進するはずですが、かえって支持率低下を招くため、政治発の円売り材料は出尽くしたとみます。
トランプ政権は強硬な通商政策を中国に対してはやや弱めるかもしれませんが、日本に対しては異なる対応をするでしょう。日米通商協議(FFR)は円買い要因になると予想します。
■主な注目材料
06:00 韓国8月生産者物価指数
07:45 NZ8月外国人訪問者数
08:30 日8月消費者物価指数
16:30 独9月製造業PMI、サービス業PMI
17:00 ポーランド8月小売売上高
ユーロ圏9月製造業PMI、サービス業PMI
21:00 ブラジル9月消費者物価指数
21:30 カナダ8月消費者価格指数、7月小売売上高
22:00 メキシコ7月小売売上高
22:45 米9月製造業PMI、サービス業PMI
休場:バングラディッシュ、パキスタン、マルタ

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