ドルは下げ渋り、米中や英離脱に懸念再燃

本日のドル/円は底堅い値動きとなりそうです。米中通商摩擦は回避されるとの前週末の楽観的な見方は大幅に後退し、クロス円は売り先行。日米通商協議(FFR)も円買い要因に。ただ、ブレグジット問題などで安全通貨のドルの需要が高まり、下値は堅いでしょう。

ポンド急落がクロス円を押し下げ

9月21日の取引で、ドル/円は上げ渋り。アジア市場では、米中通商摩擦が回避される可能性が高まったとの見方からリスク選好的なムードが広がり、日経平均株価や上海総合指数の堅調な値動きを手がかりとした円売り基調が鮮明になりました。112円70銭付近で売り買いが交錯する場面もありましたが、終盤には欧米株高観測でドルは112円88銭まで強含み、113円回復が視野に入りました。
しかし、リスクオンのムードは続きません。欧州連合(EU)首脳会合後、イギリスのメイ首相が離脱交渉は暗礁に乗り上げていると明かすと、ポンドは主要通貨に対して売り優勢となります。対円で1.7%、対ドル1.5%、対ユーロ1.3%も売られました。それまでのリスク許容によるクロス円の円売りは巻き戻されました。ブレグジット問題は、当面は大きな波乱要因として目が離せなくなっています。

米中やブレグジットに翻ろう

週明け24日アジア市場早朝のドル/円は、112円50銭付近でもみあい。日本や中国などアジアの主要市場が休場で薄商いのなか、米中両国は13時に双方が追加関税を発動する見通し。米中摩擦の影響に懸念が再燃し、クロス円は売られやすく、ドル/円は連れ安が見込まれます。また、日米両国が日本時間25日早朝に開催する第2回の通商協議「FFR」閣僚会合では、日本車の輸入関税などを協議するとみられます。
また、アメリカ側は円安政策是正に言及する可能性もあり、円買い基調は避けられないでしょう。悪代官のお目こぼしにすがるような希望的観測は持たない方が無難です。
また、イギリスのEU離脱問題は、23-26日の日程で開催されている労働党大会の内容が注目されます。同党の離脱のスタンスはソフト路線という意味ではメイ首相の「チェッカーズ案」に近いとみられ、党大会での議論によっては今後の議会での政府との協力関係が生まれる可能性もあるでしょう。一方、与党・保守党内でのメイ政権への風当たりは強く、政局リスクへの警戒から、引き続きポンドを押し下げそうです。
ドル/円に関しては、クロス円の下げに連動した値動きが予想されるものの、ドルの安全通貨としての需要が見込まれるため、どちらかといえば底堅いと予想します。
■主な注目材料
14:00 シンガポール8月消費者物価指数
17:00 独IFO景況指数
17:30 英中銀金融安定報告書
19:00 英9月CBI産業受注動向
20:00 ブラジル9月消費者信頼感
20:30 トルコ9月設備稼働率
21:30 米8月シカゴ連銀景気指数
カナダ7月卸売売上高
22:00 メキシコ9月消費者物価指数
22:30 ブラジル8月経常収支
休場:日本、中国、韓国、台湾、ナミビア、南アフリカ

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