ドルは上げ渋り/米利上げ方針の維持で買い継続も116円以上は慎重

本日のドル/円は上げ渋る値動きとなりそうです。アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ方針の維持で買われやすい地合いに変わりはない見通し。ただ、主要国の政治情勢など目先のリスク要因をにらみ、現時点でさらに上値を追う展開にはなりにくいようです。

日本株高もドル買いは限定的

10月1日の取引で、ドル/円は上げ渋り。日経平均株価は1991年11月以来26年11カ月ぶり高値圏への上昇で、円売り先行。ドルは前週に年初来高値を更新しやや弾みがつくとみられていましたが、節目の114円付近では利食い売りや戻り待ちの売りに跳ね返される値動きが目立ちます。その後、夕方にかけてアメリカ10年債利回りの上昇やユーロ/ドルの下落で114円台を回復しました。
この日は、アメリカが提唱してきた北米の新たな貿易の枠組みについてメキシコに加えカナダがようやく合意にこぎ着け、世界的な貿易環境の悪化に対する懸念が弱まり、カナダドル/円などクロス円が小じっかりの値動きに。ドル/円にも上昇圧力が加わった一方、安全通貨のドルは売られやすい地合いとなり、欧米市場でもドル/円は114円付近で伸び悩む展開となりました。

日本企業の想定レートに目立つ乖離

本日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は114円を挟んでもみあい。この後は、日経平均の上昇を手がかりとした円売りが先行し、ドルを押し上げる見通し。ただ、ブレグジットやアメリカの中間選挙など今後の政治リスクが見込まれるため、先行きについて楽観ムードは広がっていないようです。ある短期筋は「ドル115円台はあるかもしれないが、(現時点で)それ以上は見込みにくい」と慎重でした。
ところで、前日発表された日銀短観(9月)は大企業・製造業の業況判断指数(DI)は3期連続で悪化しました。ただ、想定為替レートが107円40銭と、実勢レートと6円60銭も乖離し、業績改善を見込んだ株買いが観測されました。前回6月の乖離3円40銭程度と比べると、今回はかなり円安進行が印象づけられ、一段のドル高・円安が進まないと業績改善期待による株価の押し上げ効果は弱まるように思えます。
ブレグジットは今月18日開催の欧州理事会がヤマ場。イギリスのメイ首相は離脱条件などについて欧州連合(EU)側と協議のうえ調印する方向ですが、決裂するとの観測や調印してもイギリス議会で承認されない可能性があります。いずれもクロス円の円買いを予想します。また、中間選挙は共和党圧勝を想定しますが、その場合には自動車関税が現実になり、株安・円高となりそうです。政治情勢には目が離せません。
■主な注目材料
06:00 NZ7-9月期設備稼働率
08:00 韓国8月鉱工業生産、小売売上高
13:30 豪準備銀定例会合/政策発表
15:00 ルーマニア8月生産者物価指数
16:00 チェコ国内総生産
ハンガリー7月貿易収支
17:30 香港8月小売売上高
英9月建設業PMI
18:00 ユーロ圏8月生産者物価指数
21:00 ブラジル8月鉱工業生産
21:55 米レッドブック
22:00 シンガポール9月製造業PMI
未定 世界乳製品取引価格指数
04:30 米国内自動車販売
休場:中国、インド、ボツワナ

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