ドル弱含み/為替条項への懸念やブレグジットへの失望で円買い先行

本日のドル/円は弱含む展開となりそうです。アメリカのトランプ政権が為替条項の導入で円安政策を阻止する構えで、円買い先行の見通し。また、イギリスの欧州連合(EU)離脱に悲観的な見方が広がり、ポンド/円の下落がクロス円を下押しする可能性があります。

ドル一時111円83銭まで下落

10月12日のドル/円は小幅高。アジア市場では、日経平均株価や上海総合指数が上昇に転じたほか、先物指数のプラス圏推移による欧米株高観測が広がり、世界同時株安の一服を見込んだ円売りが優勢となりました。ドルは111円台では値ごろ感で国内勢とみられる買戻しが強まり、下値の堅さが意識されます。その後はショートカバーが入り、戻りを試す展開で112円49銭まで強含む場面もありました。
また、トルコで拘束されていたアメリカ人牧師解放の報道を受け、アメリカとトルコの関係改善を見込んだリラ買いでクロス円は上昇基調に。ただ、欧州市場でアメリカ10年債利回りが3.17%台から3.13%台に低下し、不安定な長期金利を嫌気した株式市場でNYダウが上げ幅を大きく縮小したのを受け、ドルは111円88銭まで下落。その後は、金利や株価の持ち直しで、ドルは112円20銭台で引けました。

トランプ政権の為替条項に警戒

本日アジア市場早朝の取引で、ドル/円は、NY終値をやや下回って推移。日経平均先物は軟調地合いで、この後は日本株安を背景に円買いが先行する見通し。トランプ政権が日本に対し物品貿易協定(TAG)の交渉で為替条項を設け、通貨安を制限する考えのようです。今後、円安政策が封じられるとの懸念から日本株安が続けば、積極的なドル買いには動きづらいでしょう。マティス国防長官の辞任報道も売り要因。
また、ブレグジットで進展がみられなかったことでポンドの失望売りが見込まれ、ポンド/円がクロス円を押し下げれば、ドル/円は下落方向に向かうでしょう。NYダウの大幅安はいったん収束したものの、値動き自体は落ち着きを取り戻したとはいえず、10年債利回りと同様に引き続き動向が注視されます。金利が不安定になれば再び株安に振れる可能性は十分にあり、週明け以降も警戒の円買いは続くでしょう。
また、今晩発表されるアメリカの小売売上高やNY連銀製造業指数は堅調な内容でも、景気拡大を背景とした利上げ継続を期待したドル買いは見込みづらい状況です。一方、トランプ政権は半期に1度の為替報告書を週明けにも発表する予定。当初みられていた中国の為替操作国入りは見送られる見通しで、両国の通商摩擦激化は回避されるとの観測が広がっており、これもドル買いを抑える要因となりそうです。
■主な注目材料
13:00 マレーシア失業率
13:30 日8月 鉱工業生産
15:00 ノルウェー9月貿易収支
15:30 インド9月生産者物価指数
16:00 ハンガリー9月工業生産高
16:15 スイス9月生産者物価指数
17:00 ポーランド消費者物価指数
チェコ8月経常収支
20:00 イスラエル9月消費者物価指数
21:00 ポーランド8月経常収支
21:20 インド貿易収支
21:30 米9月小売売上高、10月NY連銀製造業指数
22:00 ロシア鉱工業生産
23:00 米8月企業在庫
23:30 カナダ銀行企業景況感調査
01:00 ペルー国内総生産
カ、マラウイ、ジャマイカ、チリ、アルゼンチン

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