ドル下げ渋り/株安で売り先行も米中摩擦で買戻し、ユーロ安が支援

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。週末を挟んだアメリカの続落を受け、日本株安による円買い先行でドル下押しの見通し。ただ、米中通商摩擦の激化に伴う世界経済の腰折れ懸念やドイツ政局リスクによるユーロ売りがドルへの逃避を誘発するでしょう。

NYダウは反発も200ドル超下落

10月29日のドル/円は堅調。アジア市場では全般的に株安への警戒から、円買いが続きドルに下方圧力のかかる展開となりました。前週末のNY市場で112円台を割り込んで取引を終えたことが尾を引き、111円台後半での押し目買いに勢いは感じられませんでした。日経平均株価は不安定な値動き、上海総合指数とアメリカのダウ先物は軟調で、積極的なドル買いは手控えられたようです。
その後の欧州市場で、ダウなどアメリカの株式先物がプラス圏に転じると、ややドル買い/円売りに振れますが、欧州株はまちまちで、円売りは限定的。NY市場では株価の反発を好感した円売りやアメリカ10年債利回りの上昇がドルを112円56銭まで押し上げる場面もありました。しかし、米中対立激化の思惑から株価が急激に失速し、ドルは最終的に112円36銭でこの日の取引を終えました。

ユーロ下げ余地でドルに逃避

30日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は112円30銭台での推移。この後は日経平均株価の軟調スタートによる円買いが先行し、ドルは112円前半を中心とした値動きとなりそうです。アメリカが中国からの全輸入製品に関税を発動するとの観測から、引き続きドルに買いが入りやすい見通し。トランプ大統領が前週末、日本車への輸入関税に言及したことも嫌気され、円買いは根強く残るでしょう。
ただ、貿易問題の悪化が深刻化するほど、マネーはドルに逃避する傾向があり、目先もドルは主要通貨に対して選好地合いが高まると予想します。また、ドイツのメルケル首相は2021年までの任期限りで退陣する意向を表明し、欧州連合(EU)でのドイツの求心力低下につながりそうなムードです。ユーロ/ドルは8月安値の1.1301ドルまでの下げ余地はあり、ドルへの資金流入が見込まれます。
とはいえ、主要通貨の対ドルでの下げはクロス円の弱含みにつながり、ドル/円は底堅い値動きとなっても大きく上昇するシナリオは想定しにくい状況です。
■主な注目材料
08:30 日9月失業率、有効求人倍率
09:30 豪9月建設許可件数
13:00 タイ9月鉱工業生産
16:00 ノルウェー9月小売売上高
17:00 スイス10月KOF先行指数
ハンガリー9月失業率
17:55 独10月失業率
18:30 南ア7-9月期失業率
19:00 ユーロ圏国内総生産、10月消費者信頼感
20:00 ブラジル失業率
21:55 米レッドブック
22:00 独10月消費者物価指数
23:00 米10月消費者信頼感
メキシコ国内総生産
休場:イスラエル

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