ドル上げ渋り/反動の買い一服後は月末の調整、米中間選挙後は失速

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。10最終日の取引とあってアメリカの株価続落の反動による前日のドル買いは一服する見通し。雇用統計など経済指標の見極めも想定されます。一方、来週の中間選挙後はドル高となり、その後は失速すると予想します。

ドルは3週間ぶりに113円台

10月30日の取引で、ドル/円は堅調。アジア市場では予想外の日本株高を背景にドル選好地合いに振れたものの、全体として株安への警戒感が支配的となり、前週上昇を阻止した112円80-90銭付近の売り圧力が上値を押さえました。欧州市場も同様の展開となり、やはり113円手前でのもみあいが継続。ただし、アメリカ10年債利回りの上昇がドル買いを誘発し、小じっかりの地合いとなりました。
その後のNY市場で、消費者信頼感指数が予想を上振れ、2000年以来、つまりITバブル期並みの高水準を示したことが好感されました。また、ドイツのメルケル首相が2021年の退陣を表明し、ユーロ圏への不安からユーロ売りが続き、ドル買いを支援します。また、株価の反発でそれまでの反動によるドル買いもみられ、さらにアメリカ10年債利回りの大幅上昇がドルを3週間ぶりに113円台に押し上げました。

月末の調整売りで上昇は限定的

31日アジア市場早朝の取引で、ドル/円は113円台を維持。この後は日経平均株価の堅調地合いを手がかりに円売りが先行し、ドルは113円前半を中心に小じっかりとした値動きとなるでしょう。ただ、10月最終日で調整の売りが出やすいほか、ドルの上昇ペースの速さが意識され、目先の買いは限定的と予想します。テクニカル上でも、足元の水準からさらに上値を追う展開は想定しづらい状況です。

米中間選挙はドル上昇後に失速

ところで、アメリカ中間選挙まであと1週間。トランプ大統領による中国への貿易赤字是正に向けた制裁や連邦準備制度理事会(FRB)への利上げ批判を、大方の市場関係者は「パフォーマンス」とみています。しかし、選挙が終われば強硬姿勢を引っ込めるでしょうか。消費者信頼感指数の高水準をみてもわかるように、絶好調の経済で共和党は上下両院で勢力を維持、もしくは拡大すると想定しています。
そうなれば、次の大統領選まであと2年。実績作りにアクセルを全開にする可能性があります。貿易相手国への圧力やFRBへの利上げ批判はより強まる、とみた方が自然ではないでしょうか。選挙後は政権の安定と貿易相手国への制裁による環境の悪化でドル買いに振れるものの、引き締めスタンスの抑制でドルは年末にかけて弱まるーーそんなシナリオも描けます。本日はそれを予言するような相場展開かもしれません。
■主な注目材料
06:45 NZ9月建築確認件数
08:00 韓国9月鉱工業生産
08:50 日9月鉱工業生産
09:00 NZ10月業況判断
09:01 英BRC店頭価格指数
09:30 豪7-9月期消費者物価指数
10:00 中国10月製造業PMI
昼ごろ 日銀金融政策決定会合/政策発表/日銀展望レポート
15:30 日銀総裁記者会見
16:00 独9月小売売上高
デンマーク9月失業率
トルコ9月貿易収支
16:30 タイ9月貿易収支
17:00 台湾7-9月期国内総生産
ハンガリー9月生産者物価指数
18:00 スイス10月ZEW期待指数
ポーランド10月消費者物価指数
19:00 ユーロ圏10月消費者物価指数、9月失業率
20:00 イスラエル7-9月期失業率
米MBA住宅ローン申請件数指数
21:00 南ア9月貿易収支
チリ9月製造業生産
21:15 米10月ADP非農業部門雇用者数増減
21:30 米7-9月期労働コスト指数、7-9月期雇用賃金
カナダ8月国内総生産、9月鉱工業製品価格
22:00 チリ9月失業率
22:45 米シカゴ連銀PMI
00:00 コロンビア9月失業率
05:00 ブラジル中銀定例会合/政策発表

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